カテゴリ:落語
昨日は反田恭平君率いるSolistade会員コンサート@サントリーホールで来れなかった春の四景の落語会を聴きに今日は有楽町朝日ホールに参上! 昨日より今日は豪華な布陣。 素晴らしい会。 四方八方、出演者全員に万遍なく毒を吐いた白酒さん。 白酒さんが「代書屋」のマクラで毒をまき散らすことは定番だが、温厚な市馬会長も「上の歯と下の歯がぶつかる度に、言いたいことを言いやがる」と牽制球を投げるほどの「猛毒」。 高座では「好き勝手な言いたいことを言いやがる」白酒も家では「奥さんに口を訊いてもらえない静かな男に成り果てる」とFacts of Lifeを市馬会長が暴露して仕返し。ご自宅で「ポツンと」ゴミのよう粗末に扱われて静かにしておくしかない白酒さんを想像。物悲しさも感じられて面白味が増す。 市馬さんのマクラは白酒さんが批判した「昭和の誰も知らない歌謡曲」を「親子酒」風に織り込んで、自慢の喉で観客を唸らせる。白酒さんの実力を買って、「雲助師匠も弟子(白酒さん)も素晴らしい」とフォローも入れる、至芸。 仲入りを挟んで、喬太郎さん登場。 マクラ。有楽町の傍の銀座1丁目にあった「椀や」という居酒屋でアルバイトしていた頃の思い出から、次に働いた銀座8丁目「福家書店銀座店」での「ペーパーバック(紙袋)」事件。銀座1丁目、銀座8丁目を擬人化して語り合わせるのは、2023/8/22@麻生市民館大ホール 柳家喬太郎・桃月庵白酒・春風亭一之輔 三人会での小田急線沿線の駅同士が語り合う話の運び方と同じ。客の反応を見て、ネタを選んでいる。 「フォーマル」がテーマだが、「フォーマルなんてどうでも良い」ので選んだネタは新作「諜報員メアリー」。 トリは三三さん。 喬太郎さんが自由奔放に話したので三三さんは「お掃除係」のお鉢が回って来た。 「喬太郎さんのアシスト、ナイス」と心の中で喜ぶ。 Boz Scaggsのライブと重なったため行けなかった2月22日(木)第201回月例三三独演のテーマ『十二ヶ月連続毎月ネタおろし』のネタ下し「阿武松」やっていただけないかと期待したが、期待通りの「阿武松」。神田伯山さんの「阿武松」を2,3回聴いたことがあるが、伯山流の過剰な演出ではなく、人情味溢れる、清々しい「阿武松」。 旧師匠武隈関との因縁のワリで「おまんまの敵」に対する小柳長吉の怨嗟の念が凄まじく武隈関を押し出す。負けた武隈関が「お前随分強くなったな」と言う。この噺の白眉。この潔さが伯山さんの講談には無かった箇所。 「諜報員メアリー」から「塩茹でロブスター」、「壁に耳あり障子に目あり(メアリー)」を織り込むワザは三三さんらしく、唸る。 2024/3/5@有楽町朝日ホール 春の四景(下)フォーマル 「金明竹」市遼(市馬門下) 「代書屋」白酒 「猫の災難」市馬 〜 「諜報員メアリー」喬太郎 「阿武松」三三
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.04.23 01:29:22
[落語] カテゴリの最新記事
|