ねぶだの里では城まで曳く~ 弘前・青森
9月19日(土)~21日(月)、2泊3日で、久しぶりの夫婦旅行にいってきました。 旦那さんの希望ですから、もちろん目当ては石拾いです。 仙台から新幹線で新青森へ行き、奥羽本線で弘前へ。そこから駅レンタカーを借りました。 お目当ての場所を探してさまよい始めた直後、なんと、鰺ヶ沢で「きくや商店」を発見! そうです、ブサカワで映画にもなってしまった、わさお君のご実家(?)です。 犬好きの皆さんが次々と来ていたのですが、さすが大物のわさお君、眠りこけてピクリともしません。来ていた皆さんも、無理に起こしたりせず、「ぐっすり寝てる!」とそっと言い交わし、見守っていたのが、すごく微笑ましい風景でした。 写真は、ちょっとだけ起きてふりむいてくれたわさお君です。ピンぼけです(笑)。せっかくの旅行にカメラを忘れてしまったのです。スマホ?そんなもん持ってません。由緒正しいケータイ写真です。 2日目は、私が楽しみにしていた弘前の街歩き。洋館めぐりと、石垣から降ろされて仮の石垣まで曳家されている弘前城が楽しみです。 写真は、一番見たかった、旧弘前市立図書館。八角形の2つの部屋、赤い屋根、白に緑の縁取りが可愛い洋館です。こんな図書館があったら1日中居たいですね。なお、閲覧室が2つあり、一つは「婦人閲覧室」でした。男女別だったのか???駅からは土手町循環100円バスに乗って市役所前で降り、道路を挟んだ観光館にいけば隣接して建っています。観光館には案内所やお手洗いがありますし、弘前ねぶたの展示施設も併設。弘前ねぶたの巨大な太鼓と山車は一見の価値ありでした。旧図書館の奥には旧東奥義塾外人教師館があり、これまた可愛らしい洋館です。中にあるカフェ・アンジュで、りんごのシャーベットを食しました。珍しかったのは、弘前藩士が薬用に飲んでいたというコーヒー。土瓶に入って出てきました。味はアメリカンです。さらに隣接して、弘前市内のレトロ洋館を10分の1の大きさで作って集めたミニチュア建造物群があって、じっくりと建物を見学できます。 弘前城も、観光館のすぐ目の前です。石垣から離されて移動しているという珍しい光景を見に行ってみると、なんと、人力で天守を曳こうという「曳家イベント」が行われておりました!天守は、巨大なジャッキに車輪がついたような装置に乗せられており、その装置に結わえ付けられたロープが4本伸びていました。まるで、天守と人間の綱引き。旦那も参加希望してみたものの、事前申し込みが必要な上、抽選になっていたようです。なぜか、応援にウルトラマンが現れたり、ヘルメットを被ったゆるキャラちゃんも応援したりと、賑々しくイベントは進み、目標の移動距離15cmを達成していました。とても珍しいものを見せてもらいました。 この後、楽しみにしていたりんごのランチコースのあるレストランに行ったものの、予約でいっぱいで食べられず、駅の観光案内でいろいろ当たっていただき、結局再び旧東奥義塾外人講師館のカフェ・アンジュに戻ることになり、疲れと空腹でちょっと涙目。駅と土手町を無駄に1.5往復してしまったので、時間と体力の関係で洋館めぐりも中断し、青森のホテルに移動し休憩することにしました。 でも、青森のホテルでワインの飲める近場のお店を尋ねたところ、8バル(はちばる)というお店を紹介していただき、そこでは美味しいワインと夕食にありつくことができました。 宿泊したArt Color Hotel Aomori の朝食も、麦ごはんだったり野菜メニューが多かったり、飲み物にはルイボスティーもあればはちみつ生姜湯もあったりと・・・そういえば昨夜のバルでも野菜のピクルスがちょっと山盛りで出てきたなぁ・・・。今回、弘前で予約をしなかったポカ以外は、すごく体に良い美味しい食事に恵まれました。 写真はありませんが、3日目の朝は善知鳥神社に参拝しました。青森は昔「善知鳥村」と呼ばれたそうで、まさに青森発祥の中心地として尊崇を集めた神社ということです。境内にある「龍神水」という湧き水は甘みを感じる、まさに甘露でした。おみくじを引いたところ、「病気は良くなるが、調子に乗って無理をしないこと」・・・・主治医さんに言われていることと全く同じなのでびっくり。「ここ、本物のパワースポットか!!?」 もう何年も前から、青森ねぶたを見たい、できればハネたい、と言っている旦那しゃんのために、「ワ・ラッセ」にいきました。本物の山車が4台見られるはず、と思って入館したところ、突如生のお囃子が聞こえてくるではありませんか!音のする方へいくと、山車を展示してあるホールで、お囃子の披露があり、ちょうど私達が近づいた頃、太鼓の演奏体験者を募っていました。旦那しゃんも参加して大満足の様子。笛の体験がないかと待っていたのですが、さすがにそれはありませんでした。残念・・・。最後はハネトの動きを教えてもらって、ハネてみたのですが、これを2時間とか続けている青森の人はタフだなぁ、と心底思います。とりあえず、2,3分はねたと思いますが、4月からデスクワークが多かったらしい旦那しゃんは少々音をあげ気味。体力つけてリベンジを誓っておりました。 館内の売店には、太鼓のバチ・笛・鐘が売られていました。バチは普通の太鼓のものより細く長い物でした。笛は円錐形で、これまた普通の篠笛より長め。独自の文化を感じました。 昼は旦那しゃんのリクエストでラーメンになったので、「焼き干しラーメン」のノボリが出ていたお店でホタテラーメン(塩味)と焼き干しラーメンをチョイス。出汁のおいしいラーメンでした。壁に「りんご餃子」と張り紙が出ていたので1皿頼んでみたところ、りんごと鶏肉の取り合わせが以外に合っているうえ、りんごの爽やかな酸味でスッキリとしました。よく見たら、このお店、ガイドブックに載っていた老舗食堂でした。さすがです。 休憩には、ここも私が是非行きたかったウィーン菓子・シュトラウスに行きました。2Fのクラシカルな落ち着いたカフェで、本場ウィーンで修行してきた職人さんの作るザッハ・トルテとコーヒーを楽しんでみたかったのです。 近頃は仙台にもカフェがやたらに出来ています。やむを得ず利用はしますが、実はあまり好きじゃありません。最初にレジ前に並び、やっと注文できる番が来たと思うと、訳の分からないことを言われ即決させられる方式は、時に「いいからお店で自信のあるコーヒー1杯普通に出してくれ」と言いたくなります。 その点、弘前にも青森にも、ゆったりと落ち着ける本物のカフェや喫茶店がたくさんあり、街歩きもとても楽しくなります。うらやましいことこの上ありません。 話は戻って、シュトラウスのザッハ・トルテは、どっしりとした甘さなのに、くどくはなく、私は好きになりました。帰りがけに1Fのテイクアウトで買った、青森りんごのアプフェル・シュトルーデルもしっとりして美味しく・・・・うう、ウィーン菓子のとりこになりそうです。 昨年6月に1泊で来た時は、ほとんど石採りの移動に費やされてしまって、楽しかったのは浅虫水族館だけだったのですが、今回は弘前・青森を楽しく街歩きできて満足。でも、まだまだ見どころの多い青森県です。