話飲徒然草(S's Wine)

2020/08/01(土)11:28

リースリング グラン・クリュ ランゲン 2003(シャトー・ドルシュヴィール)

ロワール・アルザス・ローヌ(53)

02年、97年と飲んだシャトー・ドルシュヴィールの熟成安リースリング。今度は03年を飲んでみました。03年といえば、フランスでは灼熱のVTと言われた年。ブルゴーニュなどでは焦げたフレーバーや酸の低さが問題になった年でした。今更このビンテージのフランスの白ワインを買うというのはそれなりにリスキーだと思います。私は、下の子のVTだからという理由でダメ元で購入しました。 ところがグラスに注いでみると、思いのほか色調は若め。少なくとも02年よりはずっと健康的な色調です。香りはアタックにペトロール、あとから塩ビ、蜂蜜。フルーティな要素は希薄になっていますが、柑橘系の香りも残っています。 味わいは、「思いのほか検討している」と言っておきましょう。酒躯は緩めで、もう少し酸が欲しいところですが、といってよくある「逝ってしまった」味わいではなくて、それなりに楽しめるものです。 総じて飲み頃を過ぎている感は否めませんが、3K台前半の値段なりの価値はあるとみてよいでしょう。こうして97、03年を飲んでみると、最初に飲んだ02年はやはりこの作り手としては失敗作だったのかなと思います。 ★★★ p.s.翌日、小瓶に残したものを飲んでみると、意外にもヘタっていなくて、冷蔵庫でキンキンに冷やしたせいか、むしろ初日より美味しく飲めました。2日目の香味は明らかに97年、02年以上でした。

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