たばちゃん♪の いいもん見っけ！

きのう、めったにない経験をしました。


いつもとは違う時間帯の路線バスに
乗りましたら。

なんと！

バスの運転手さんが、
道を間違えたのです。


嘘だ、と思うでしょ？
それが、本当なんですよー。


途中までは 同じ道順なんだけど、
ある交差点を 直進するコースＡと
その交差点を 左折するコースＢとが
ありまして。

私は コースＡのつもりで
そのバスに 乗ったのですが。

バスは、交差点を 左折しました。


あれ？
この時間帯は、Ｂコースを走るんだ？

しかたない。
次のバス停で降りて、歩こう。


が、テープのアナウンスは、
Ａコースの停留所の名前を
告げています。


やだ。
運転手さん、道、間違えた？


次の瞬間、バスは 止まりました。

バスの運転手さんが、
コースを 間違えたことに
気づいたのです。


ど、どうするんだろう？


大変、申し訳ございません！
Ｕターンさせていただいても
よろしいでしょうか？


運転手さんの上ずった声が
マイクを通して
車内に 響きます。

乗客は、３～４人だったのですが、
「は～い！」 と お返事したのは
私だけでした。

みんな、あっけにとられていたのでしょうね。



が、そこからの 運転手さんは、スゴかった。

あたりを 見回すと、
さっと ドアを開けて 外に 飛び出し、
すぐ近くの ＢＭＷのショップへ
飛び込んでいきました。

そして 戻ってくるやいなや
バスのアタマを
ＢＭＷショップの駐車場へ 突っ込み・・・

そこへ、ショップから出てきた
中年の男性店員さん。

道路に出て、車の流れを止め、
バックで出る バスの誘導を
してくださいました。


運転手さんは、見事な切り返しで
方向変換すると、窓を開けて

ありがとうございます！
申し訳ございませんでした！
本当に ありがとうございました！

と、店員さんに、叫びました。

ショップに 飛び込んだのは、
誘導を お願いするためだったのですね。


前から２番目の座席に座っていた私は、
展示車両（つまり、ＢＭＷ）に
バスが ぶつかるのでは？
と ヒヤヒヤしていたのですが(笑)

ギリギリのところで、なんとか通過。

あれだけのスペースでも、
バスって、Ｕターンできるんですね。


運転手さんは、
赤信号で 停車すると すぐさま
運転席から 出てきて、深々と、お辞儀。

お急ぎのところ、
大変 ご迷惑を おかけしまして
申し訳ございませんでした。


いやいや。

私は、彼の機転と対処のしかたに
感動していました。

あの状況での
あれだけの判断力・行動力は
かなりのものです。


だって、乗用車なら ともかく、
路線バスですよ？

あの大きさ、
しかも 訓練しているハズもない場所で
Ｕターンさせるなんて、
かなりの腕の持ち主です。

いやぁ。
プロだなぁ。



私も、無事に、
その２つ先の停留所で
予定通り 降りることが できました。

降りる 私に、運転手さんは
ふたたび 謝罪。

お急ぎのところ、
大変 申し訳ございませんでした。
ご迷惑を おかけいたしました。


だけど、私、
ほんとに、感動していたんです。


ありがとうございました。
滅多にできない経験ができて、
よかったです♪

そう言って 降車すると、
私の右側を 走り去ってゆく バスの
外付けマイクから・・・

ありがとうございました！
本当に、すみませんでした！！

運転手さんの声が 聴こえてきました(笑)

いやいや。
そこまでしてくれなくて、いいってば。



この事件？のおかげで、
私は その後の約束に
10分ほど 遅れてしまったのだけれど。

運転手さんを 恨む気には
まったくなりませんでした。



誰だって 失敗は するのだけど、
その後の対処が
本当に 大切なのです。


ミスをしたとき、
とっさに ごまかそうとしたくなる気持ちは
出てくるものだと 思います。

だけど、その運転手さんの対応は、
とっても 誠実で、
なおかつ パ－フェクトでした。

そりゃ、路線バスが ルートを 間違えたら、
ごまかしようがないですけどね(笑)


そのひとの技量というものは、
不測の事態が 起きたときに
まざまざと あらわれるものなんですよね。

重要なのは、
ミスをしないことではなく、
ミスをした後の対処のしかたなんです。

このひとになら、
全面的に 信頼して まかせられる、
と、私は 思いました。


バスでは 運転手さんを 選べないけれど。

タクシーとかだったら、
ご指名して、
リピートしちゃいますね。

私が 大金持ちだったら、
お抱え運転手さんにしちゃうわー。


彼のあの感じですと、たぶん、
会社にも ちゃんと 報告した上で、
ＢＭＷショップにも 手土産持参で
謝りに行かれたことでしょう。

減給処分とかにならなければ
いいんだけどな。

・・・だって、かなり おもしろかったんだもん。


お名前をチェックするのを
忘れてしまったのだけど。

また いつか
めぐりあえたら、いいですね。


ありがとうございます。






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