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テーマ:ミステリはお好き?(1593)
カテゴリ:外国人作家
『庭に孔雀、裏には死体』(早川書房)
わたしは母と親友と弟、三つの結婚式の花嫁付添人を頼まれ、式の準備に追われていた。衣裳選び、式に彩りを添える孔雀の調達などと、やることは山ほどあるのに、家の裏から死体が見つかったせいで、ミステリ好きの父にひっぱられて犯人捜しをするはめに・・・スーパーウーマン、メグと変人揃いの親戚一同の活躍。 アガサ賞・アンソニー賞最優秀処女長編賞、マリス・ドメスティック・コンテスト最優秀賞の3賞を受賞した作品です。 花嫁付添人のメグは三つの結婚式のあれこれを花嫁の代わりにプロデュース。 まさしくウェディング・プランナー並みの仕事量! ドレスに招待状にケイタリングの手配、結婚祝いの目録作り・・・もちろん結婚式当日の天気まで(笑) ところがどの花嫁も一筋縄ではいかない我侭な頼みごとばかりで振り回されっぱなし。 弟の婚約者は朝の6時に「孔雀が欲しい」(!?)と電話してくるし、<風と共に去りぬ>ばりのフープで広げたドレスを注文してる。 親友はネイティブ・アメリカンの儀式をすると云ったり、真夏だというのにベルベット(殺人だよ)のドレスが着て仮装披露宴をしたいと言い出す。 総てが自分の思うがままになると思っている(実際にできる)母親は自分の結婚式のほかに模様替えにも夢中。もちろん自分の子供は無給の労働力だと思っている・・・。 あげく、生まれて初めて見たゴージャスな男性マイクルはゲイ!? そのうえ殺人事件まで起こって・・・。 ※花嫁付添人とブライズメイドたちは花嫁に合わせた衣装を着なくてはなりません。 忙しさとやりきれなさが爆発。そして爆笑です。アメリカのコメディ・ドラマを彷彿させます。 どのキャラも個性がすごい!(笑) バードウォッチングと毒草栽培が趣味の元医者で、離婚して近所に住むメグの父親。 司法試験前なのに弁護士じゃなくてロールプレイングゲーム作りに夢中の弟ロブ。 小さいのに凶暴で凶悪な犬スパイク。 強烈な個性を持つ母親の友人ミセス・フェニマン。 変わり者揃いの親族の中でごく平凡な印象のある母親の婚約者ジェイク。 登場してあっという間に敵を作る才能を持つ、ジェイクの義妹ミセス・グローヴァー。 振られても振られてもメグに付きまとう、めげない男バリー。等々。 登場人物は多いのに、すんなりと読めるのは彼らがかなり個性的だからかもしれません(笑) でもメグみたいな女性って結構いますよね。姉御肌で貧乏くじ。 でも素敵な女性です。 結婚式の経験がある人なら、あのブルーになるこまごましたことをテキパキと片付けてくれるメグが欲しいと思います!!(私は二度としたくない~) 私的にはスコッティ(笑)と「なんてもったいないマイクル」が大好きです。 えっとたしか「今年のバカミス」に選出(笑)された作品です。 バカミス結構!笑いは何者にも代え難いですから。 但し、結婚式を準備されている方にはオススメしません(笑) シリーズとして『野鳥の会、死体の怪』『13匹の怒れるフラミンゴ』『ハゲタカは舞い降りた』が刊行しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月02日 09時50分02秒
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