魔女の隠れ家

2006/05/11(木)11:58

出かけた甲斐あり

本のあれこれ(150)

どんなに具合が悪かろうとも、図書館の返却日は待ってはくれない訳で(涙) 今朝もご近所の大迷惑だわね、な殿の酷い咳に起こされ、オイオイ、もう梅雨?のようなじとじとしたお天気にお出かけ(涙) なんだか、何年も大事に我が身に飼っている盲腸までもがぷるぷると痛むなか、自転車でGO。 本当、フラフラして事故にでもあったら相手の車もいい迷惑ですね(汗) それにしてもGW明けの図書館は、皆さまこぞって返却しているようで、そんな体調を押しても行ってよかった収穫。 大倉崇裕さんの落語ミステリが揃ってました。 高橋克彦さんは予約してきたし。 しかし、本はその場において、ひとまず体を休めます。 痛いぜ、盲腸(涙) 切られたくなければ大人しくして・・・。 【本日の借入本】 大倉崇裕『三人目の幽霊』(創元クライム・クラブ) 憧れの大手出版社に入った間宮緑(まみやみどり)が研修を終えて受け取った辞令は、“「季刊落語」編集部勤務を命ず。”座布団に坐って面白い噺をしては客を笑わせる、あの落語…?その場で辞表を書こうかと世を儚みかけたが、せっかく入ったのにもったいない、どうにか気を取り直した。年四回発行の落語専門誌「季刊落語」の編集部は総員二名。唯一の上司兼相棒はこの道三十年の編集長、牧大路(まきおおみち)。二と二を足して五にも十にもしてしまう人並み外れた洞察力の主である。牧の手にかかると、寄席を巻き込んだ御家騒動、山荘の摩訶不思議、潰え去る喫茶店の顛末…“落ち”が見えない様々な事件が、信じがたい飛躍を見せて着地する。時に掛け合いを演じながら、牧の辿る筋道を必死に追いかける緑。そして今日も、落語漬けの一日が始まる―。 大倉崇裕『七度狐』(創元クライム・クラブ) 「季刊落語」編集部勤務を命ず。という衝撃の辞令から一年。落語と無縁だった新米編集者・間宮緑は職場に定着し、時に名探偵ぶりを見せる牧大路(まきおおみち)編集長の透徹した洞察力に舌を巻きつつ落語編集道に精進する日を送っていた。「静岡に行ってくれないかな」突然春華亭古秋一門会の取材を命じられ、北海道へ出張している牧の名代として緑は単身現地入り。この一門会は、引退を表明している六代古秋が七代目を指名するという落語界の一大関心事。何故こんな片田舎で?ここ杵槌村はかつて狐の村と呼ばれ温泉郷として栄えたが、今や往時の面影はない。世襲とされる「古秋」の名をかけて落語合戦に挑む当代の息子古市、古春、古吉。いずれ劣らぬ名人芸に感心しきりの緑。一門会直前、折からの豪雨に鎖され陸の孤島と化した村に見立て殺人が突発する。警察も近寄れない状況にあっては、電話でいくら訴えても牧とて手の打ちようがない。やがて更なる事件が。犯人捜しと名跡の行方、宿悪の累が相俟って終局を迎えたそのとき、全ての謎が解ける 大倉崇裕『やさしい死神』(創元クライム・クラブ) 本書には、死神にやられたとのメッセージに首をひねる表題作を皮切りに、物足りない芸ゆえに先行きを危ぶまれていた噺家二人が急に上達する「無口な噺家」、元名物編集長の安楽椅子探偵譚「幻の婚礼」、携帯事件に始まり牧&緑コンビ定番の張り込みで決する「へそを曲げた噺家」、『幻の女』ばりに翻弄される緑の単独探偵行「紙切り騒動」、バラエティに富んだ五編を収める。デビュー作品集『三人目の幽霊』、初長編となった『七度狐』に続く、好評落語シリーズ第三弾。 シャーリーン・ウィア『花嫁は警察署長』(ハヤカワ文庫) まさか、ダンが撃たれたなんて!サンフランシスコ市警の警官スーザンが、カンザスの片田舎の警察署長ダンと結婚したのは、つい六週間前のこと。ところが、幸せな新婚生活も束の間、夫が何者かに殺されてしまったのだ。犯人はきっとわたしが捕まえてみせる。市長に懇願して臨時の警察署長になったスーザンは、みずから犯人探しに乗り出したが・・・マリス・ドメスティック・コンテストの最優秀作に輝いたユーモア・ミステリ 【本日の購入本】 ケリー・ジョーンズ『七番目のユニコーン』(文春文庫) リヨンの修道院から、一角獣を描いた古いタペストリーが発見された。パリのクリュニー美術館に収められた中世美術の最高傑作<一角獣と貴婦人>シリーズの6点のタペストリーに連なるものかのか?その謎を解明しようと、学芸員のアレックスが奔走する。タペストリーに秘められた中世の悲恋をめぐるミステリー・ロマンス。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る