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テーマ:ミステリはお好き?(1583)
カテゴリ:外国人作家
ディック・フランシスの『証拠』(ハヤカワ文庫)の感想です。
『証拠』 サンテミリオン、マコン・・・私は一本一本、慎重に香りを嗅ぎ、味見をしては吐き出した。どれも同じワインだ。酒屋を営むビーチは、あるレストランで偽のラベルで売られている酒を発見した。しかも、それは氷山の一角で、偽酒は大量にでまわっていたのだ。利き酒の能力と知識を買われ、警察の捜査に協力するうち、ビーチは巨大な陰謀の渦に巻き込まれていく・・・酒の世界を舞台に、謙虚な勇気と該博な知識を武器に闘う男の孤独な姿を描き出す傑作サスペンス 酒屋を営むビーチは、お得意様である調教師のパーティに酒を頼まれていたが、そこに無人のトレーラが突っ込み、大惨事に巻き込まれる。 パーティで聞いた偽酒の噂、惨事で亡くなった疑惑の男、共に怪我人を救出した調査コンサルタントの男、捜査にやってきた警視。 惨事の起こったこのパーティを期に、ビーチは謎そして捜査・調査に巻き込まれることに。 祖父・父親と続いた乗馬に関する才能がないことで勇気がないと思っているビーチ。ワインと出合ったことでやっと自分に自信を持ち始めたのだが、愛妻が妊娠中に亡くなり、またうつろな毎日を送っていた。 そんな彼が利き酒ができること、観察力があること、考察力があることで、警察そして調査コンサルタントに協力を求められる。 高い値段で出回る混ぜ物の酒、タンクローリーから大量に盗まれるスコッチ、そして殺人。 大きな陰謀を暴くことも面白いのですが、調査を進めるうちに悩み、苦しみながらまた前向きに立ち上がるビーチ自身にも魅力のあるお話でした。 ディック・フランシスの描く男って本当に格好いいんですよねぇ。 お酒(特にワイン)に関する薀蓄も楽しめる作品です。お酒好きな方にオススメかも。 ご紹介してくださったsamiadoさん、ありがとうございました! 読み始めたら、止まらないスリル溢れるお話でした! 今までのディック・フランシスの感想。(カッコから感想にリンクしてます) すべてハヤカワ文庫です。 『横断』 『反射』 『標的』 『帰還』 ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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