テーマ:本のある暮らし(3285)
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今日は老眼鏡を買いに行きました。えーと。一応、ワタクシのではございません。
上司がぼやいていたのですね。 「またカウンターの老眼鏡がなくなっちゃった。」 ちょっとした書類を書いていただくコーナーが、職場にあるんです。ご自由にお使いください、ということで「弱・中・強」の老眼鏡が備えてあります。このメガネ、よっぽど使い勝手がいいのか、しょっちゅうなくなります。 こないだは自衛策として、とても外では使えないような「赤・青・黄色」のフチのメガネを備えてみました。三ヶ月たって、今はもう赤いのしか残っていません。 「メガネってかけてたら気づかないものなんですよ、」 メガネをかけた同僚が口をはさみました。 「そうそう。メガネかけたまま顔洗う人だっていますもんね。」 相槌をうったら、そんなのマンガだけだって言われました。 老眼鏡をカウンターに細い鎖でつないでいたこともあったそうですが、どうにも使い勝手が悪そうだったって。最後には鎖がもつれてどうにもならなくなったから、仕方なく鎖を切ると、その日のうちに持ち帰られちゃったって。 「それに鎖でつなぐって、お客様を疑ってるみたいでいやだろう、」 と上司。 「そんならゴムでつなぐって、どうでしょう。のびるし、もつれにくいし。」 「・・・けど、もっと、つかいにくいでしょ。」 たしなめられました。 「あ!いいこと考えた。愛のメガネ箱を作るってどうですか?駅なんかである『愛の傘』みたいなやつ。ご家庭で度が合わなくなった老眼鏡はありませんか?ってリサイクルを呼びかけるの。」 「もういいから、100均いって、老眼鏡、買ってこい。」 たたき出されて、100円ショップにいってきました。100円でも、いろんな度数のメガネがあるものなんですねえ。なるべく派手なメガネを探して買いました。透き通った緑色のと、オレンジ色の。 一応、勤務時間外のおつかいだったので、ついでにぐるりとショップをまわると、なぜか与謝野晶子の歌集を発見。買っちゃいました。教科書に載ってる歌くらいしか知らなかったのですが、まとめて読んでみると、ぞくぞくするほど色っぽいですねえ。 巻末には年表もついています。妻子持ちの与謝野鉄幹センセイ(28歳)が二十歳の白百合ちゃんと二十二歳の白萩ちゃん、二人の未婚女性を連れて、京都にご旅行にいかれたというエピソードを初めて知って、ちょっと許しがたく思いました。大人って、きたなーい。 「ひとまおきてをりをりもれし君がいきその夜しら梅だくと夢みし」 白百合、白萩、という呼び名も鉄幹の命名だそうです。白萩のほうが晶子ちゃん。白梅は、鉄幹です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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