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おそろし 宮部みゆき 角川書店
人の話を聞く話。 話し上手より聴き上手でありたいな、と思うのに、いつも自分のことばかり、話し過ぎてしまいます。 でも、どこか、自分の地を相手にさらさないと、相手は話をしてくれないのかな、とか。 誰もが少し無神経で、少しずるくて、少し意地悪だった。だけど、こんな惨劇がおこるだなんて思わなかった。ほんのちょっと間が悪かった。かっとなったとき、近くに狂気があったから。 惨劇に傷ついた少女が、人の話を聞き、自分の痛みをみつめることで、立ち上がり、未練を浄化する話。かすかに引きが残ります。もしかしたら、続編も、出るのかな。 初読なのに、すこぅし既視感がありました。宮部の時代物のラストは、亡者との対決で終わるものが多いからかもしれません。 だけどそれは、宮部が、何度でも人を救いたいと、亡者の魂を憩いしたいと、祈るからだと思います。 読みやすく、読み終わって、ふわんと息つき、心地よい。 やっぱり、好きだな。宮部みゆき。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月12日 10時09分52秒
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