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【中古】 酔いがさめたら、うちに帰ろう。 /鴨志田穣【著】 【中古】afb 酔いがさめたら、うちに帰ろう。 鴨志田穣 鴨ちゃんの文章はあんまりうまくない。 西原の夫でなければ、本を出すことはなかっただろう。 鴨ちゃんの書くことは、あまりおもしろくない。と、思ってた。 だから、読むのが、今頃になった。 おもしろかったです。 フィクション。ノンフィクション。わからないけど。 たぶんもっとひどい状態だったときはあったと思うの。 この物語が始まる前から始まっていたアルコール依存の日々。西原と離婚する前にあった、家族を巻き込んだ、周りにとってむごい毎日。 きれいごと書きやがって。と、思わないでもない。 底つきをへて、きれいな鴨ちゃん。 一話目の、「奈良漬に完敗」はネット上で読んだことがありました。オズモールのサイトだったと思う。奈良漬こわいんだな、奈良漬でもスリップするんだな、というのが印象に強くて、けれどやっぱり読みにくい文章で、いつまでこの人酔いどれどれな話ばっかり書くんだろ、て思って、続きを読まなかったのでした。 あのままでも亡くなっただろうな。 酒を断ったのは、もうひとつ、大きな病気をしたから、飲む力がなくなっただけかもしれないな。 鴨ちゃんには離脱の症状はあんまりなかったのかな。鴨ちゃんは戦場にいたから、彼のみた幻は、幻じゃなくて、強い記憶であったかもしれない。 だからどうして。 どうして、そんな辛い景色を映したんだ。そんなキャパ持ってなかったくせに。ぼろぼろになったじゃないか。酒も、家族も、愛も平和も、そのぼろぼろを繕えなかったじゃないか。 最後の話は、酔いどれどれの話ではありませんでした。 ぼろぼろの彼をぼろぼろのまま、ふわりと笑顔で包んだ家族。 「酔いがさめたら、家に帰ろう。」 よかったね、鴨ちゃん。 あなたの本を、読めてよかった。生きててくれて、ありがとう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年08月17日 20時43分52秒
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