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カテゴリ:日本の城と城下町
16年ぶりに訪ねた徳島。限られた時間の中で早起きしての朝の散策。徳島城址を約1時間歩き、これまで知らずにいた徳島城の魅力を発見する。 四国は言ってみれば名城王国。天守閣が現存する国内12城のうち4城(松山、宇和島、高知、丸亀)があり、さらには高松城と大洲城には重文の櫓が現存する。何れの城もマニア(?)には外せない。それらと比較すると、再建された門が1つあるが、現存する建造物もなく、どうしてもインパクトの弱さは否めないのが徳島城だった。 実際16年前にも徳島城を訪ねている私だがその印象は薄い。その後訪ねた四国諸城の記憶にすっかり徳島城のメモリーは上書きされてしまった。当時、城内の博物館と庭園とを見、堀と庭園に海水を引き込まれているとの説明を受けた記憶だけはあるのが、城郭のイメージはなし。空港バスの時間だったろう、追われるようにそこを後にしたのだった。 そして今回、早朝だったので博物館や庭園の拝観は出来ないが、典型的な平山城、当時足を踏み入れていない小高い山を一気に山上の本丸まで駆けあがった。山中には石垣がしっかり残っていて、それを目にしただけでも再訪早した甲斐もあるというもの。 まず驚かされたのが、天守閣の跡地。当然本丸にあるものと思いきや、一段下がった東二ノ丸の郭にそれが聳えたっていたということだ。これはとても珍しい。そしてもう1つは石垣の積み方だ。それは結晶片呼ばれる石をつみあげたもの。堀にその影を映す石垣、粗削りだが緑白色(?)に輝いても見えるのが何気に美しい。その内側には庭園を取り囲む石垣とに挟まれた路地が走るが、それもまた他の城郭ではあまり目にしない景色だ。 16年の月日に失われていた徳島城の記憶。建造物こそ現存しないが、その特徴のある遺構には、思わず唸らされた。四国には徳島城もあり。我がメモリーにそれをしっかり残しておきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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石垣が美しいです。
積み方が変わると印象も変化するのですね。これからは石の積み方もじっくりと観察してみたいと思いました。 (2015.11.30 20:46:39)
ジゼル1043さん
ありがとうございます。低い石垣ですが、建造物が無い分余計に自己主張しているように見えます。整然と組まれていないこの粗さが目を引きます。和歌山城の天守閣の石垣もそんな感じだったかも? (2015.11.30 23:08:19) |