フォークデュオ・ウッディーリヴァー・デビュー?コンサート
フォークデュオ・ウッディーリヴァー・デビュー?コンサート(2月20日) 中学から高校にかけてのころ、テレビではアメリカのドラマが全盛期を迎えていました。「パパは何でも知っている」に始まり、「うちのママは世界一」「拳銃無宿」「サンセット77」「アンタッチャブル」「ベンケーシー」と続くアメリカTVドラマを思い出せば、僕世代の人は一瞬にして<青春プレイバック>となることでしょう。おもしろかったことはもちろんですが、明るくオープンなアメリカという国に、どこかであこがれていたのだと思います。 時を同じくして入ってきたアメリカン・フォークに惹かれたのも、同じような理由だったのでしょう。そのことについては、ブログ「おしゃべり名誉館長」に書いたことがありますが、ギターを買って真似しだしたのは、女の子にもてたいという不純?な気持ちからだったかも。音楽的才能がまったくないことはすぐに自覚しましたが、コードをガチャガチャやりながらがなり立てることだけは、ずっと続けてきました。ストレス解消に役立ったからです。お酒ほどではなかったかもしれませんが……。 わが大学には立派な図書館があります。とくに感動したのは、着任後行ってみると、すでに『國華』が定期購読されていることでした。ライブラリアンの森さんは、新人の僕に図書館のシステムをとても丁寧に説明してくれました。それ以来親しくなって時々おしゃべりをしていると、彼もフォーク・ファンとのこと、どちらからともなく一度一緒にやりませんかといことになりました。 ところで、毎年2月には我が大学と2大学校合同の二本松学院懇親会が開かれるのですが、森さんは以前そこで披露したことがあるとのこと、どうせ二人でやるなら、ここでデビュー?することにしようと盛り上がりました。 練習初日の夕方、僕がヤマハの安フォークギターを抱えていくと、森さんはフェンダーの12弦ギターです!! 立命館大学で仲間とフォークをやっていたことは聞いていましたが、最初のワンストロークで、これは僕とレベルが違うプロ級だと分かりました。しかしもう引っ込みはつきません。彼にリードしてもらうことにして、まず僕が大好きなゴードン・ライトフットの「朝の雨」を、次に森さんが伊勢正三の「22才の別れ」を、最後に二人でピート・シーガー作詞作曲の定番「花はどこへ行った」をやることにし、グループ名は二人の姓を英語にして、「ウッディリヴァー」に決めました。 懇親会の会場は、ウェスティン都ホテル京都の葵殿です。テクニックでは及びもつかないので、僕は格好で――懐かしのアイビールックで決めることにしました。衣装ケースから、古いブルックス・ブラザーズのスーツとVANのボタンダウン白Yを引っ張り出し、ハーバード大学の「ベリタス」入りの校章をアレンジした紺色のネクタイを選び、リーガルのウィングチップを履きました。さすがにVANのホワイトソックスはなかったので、100円ショップのワークソックスで誤魔化しましたが……。 やはり一流ホテル、ヴォーカルとギター用2つのマイクと譜面台が用意され、音響効果も抜群です。講演ではぜったい上がらない僕なのに、ちょっと歌詞を間違えちゃうほど緊張しましたが、人前で歌うのは半世紀ぶりですから仕方ありません。やんやの喝采で終わりましたが、プレジデントみずから歌うのに拍手しないわけにはいかなかったかも!?