カテゴリ:美術
このように考えてくると、「動植綵絵」は禅の真髄ともいうべき4つの命題そのものではありませんか。もちろん、若冲が禅の教えを表現するために、あるいはそれを心に念じながらこれを制作したわけではありません。
まったく意識することなく、禅の教えを視覚化することに成功したのです。しかしこれこそが真の「見性成仏」であり、若冲は禅至高の悟りに達していたといっても過言ではありません。 もしそこに触媒として作用したものを仮定するとすれば、かの大典禅師をおいて他にはないでしょう。 山川草木悉皆成仏説を認めるとしても、若冲が心から深く傾倒していた禅とのさらに強い靭帯、より一層直接的な影響関係を想定したいのです。 このような私見は、例のごとく牽強付会の気味が濃厚ですが、若冲の発見者である辻惟雄さんと参ZENしたこともある僕の思いつきですから、ちょっとは耳を傾けていただきたいのですが!? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.05.10 09:30:04
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