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2016.05.12
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カテゴリ:ネコ
  『陸游集』の中から、今回は「粉鼻」と名づけられた、要領のいい愉快なネコちゃんをたたえる?詩を、ちょっと私意を加えながら、またまた僕の戯訳で紹介しましょう。

   貧乏所帯の我がネコが 夜ごとネズミを血祭りに
   口を朱に染めヒゲを立て 米蔵まもって一粒も……
   「どうして隣の金持ちの ためばっかりに精出すの?」
   「そうすりゃ毎晩ご馳走と あったかベッドがワテのもん!!」

  これは先の『陸游詩選』に採られた清貧に甘んじる律儀なネコちゃん――陸游は名前を書き残してくれていませんが――と好一対をなすもの、またそれに対する粉鼻のアンサー・ソングのようでもあり、ネコ好きなら誰でも微笑を禁じえないでしょう。
  ついでに清貧ネコちゃんの方も、ちょっとバージョン・アップして再録することにすれば……

   塩を差し上げその代わり もらってきたのさ仔ネコちゃん
   書庫いっぱいの愛蔵書 ネズミにやられぬようになる
   だが「情けなや!」貧乏で その功績に報いえず
   寒中座る毛氈[もうせん]も 食事に添える魚[うお]もなし





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最終更新日  2016.05.15 08:19:56
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