カテゴリ:読書
彬子女王は、ごくたまにしか寛仁殿下にも国際電話をお掛けになりません。イギリス国内の旅行は、ほとんど電車やバスをお使いのようです。イギリスは明治日本がお手本にした偉大な近代国家ですが、そのすぐれた点を見て、ただちに我が国を卑下するようなことがないのは、読んでいて気持ちいいものです。 あるいは逆に、イギリスの欠点と感じられるところも、すぐに日本と比較して批判したり、茶化したりするのではなく、やがてそれに慣れていくご自身を、ユーモラスに語っていらっしゃいます。これまたとても爽快です。 ところで、僕の海外旅行五大原則のなかに、「家庭に電話をかけない」「可能な限り公共交通機関を使う」「価値の比較をしない」というものがあります。僭越ながら、彬子女王によってその正しさが実証されたようで、この上なくうれしく感じたことでした。
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最終更新日
2016.09.06 09:29:58
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