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2017.02.23
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カテゴリ:美術

京都美術工芸大学2016年度教養教育科目

技芸と文学(Arts and Literature) ⑬歌舞伎

201702210224 園部キャンパス 河野元昭

 

歌舞妓 傾[かぶ]き 二大悪所 役者 立役・女形(女方) 近世初期風俗画 浮世絵

創始期 出雲巫女 阿国歌舞伎 ややこ踊り 茶屋遊び 遊女歌舞伎 若衆歌舞伎 野郎歌舞伎 

天和の改革

元禄歌舞伎 近松門左衛門 坂田藤十郎 初代・市川団十郎

享保の改革 人形浄瑠璃 

天明歌舞伎 並木正三 『菅原伝授手習鑑』『仮名手本忠臣蔵』『義経千本桜』 丸本物 初代・瀬川菊之丞

寛政の改革 

化政歌舞伎 江戸語 四代・鶴屋南北 世話狂言 『東海道四谷怪談』 三代・尾上菊五郎 七代・市川団十郎 歌舞伎十八番 変化舞踊

天保の改革 

幕末歌舞伎 猿若町 ケレン 河竹黙阿弥 生世話物 白浪物

明治維新 

近現代歌舞伎 演劇改革運動 芝居小屋→劇場 西欧演劇

 

「女歌舞伎図屏風」(文化庁蔵)

「阿国歌舞伎草紙断簡」(大和文華館蔵)

「女歌歌舞伎図」(出光美術館蔵)

「采女歌舞伎草紙」(徳川美術館蔵)

菱川師宣「歌舞伎図屏風」(東京国立博物館蔵)

「江戸名所図屏風」(出光美術館蔵)

 

①河野元昭「サントリー美術館『歌舞伎座新開場記念展 歌舞伎 江戸の芝居小屋』」

2013313日)

新歌舞伎座は明治22年開場の第一期から数えて第五期、歴代の建物の写真が出ています。興味深いのは第一期で、外観は洋風、内部は日本風、しかも天井からはシャンデリアが吊り下げられていたというのです。和洋折衷、よく言えば和魂洋才ということになりますが、同じ年に誕生した帝国憲法、東京美術学校、帝国博物館、そして我が『國華』も、みな相似た性格に彩られています。カタログの表紙は徳川美術館の「歌舞伎図巻」、重要文化財に指定されたときその委員を仰せつかっていたので、忘れがたい作品です。出雲の阿国のフォロアーであった采女が、舞台上で見得を切る姿がアップされていますが、首には南蛮渡来のロザリオがかけられています。よく紹介されるシーンですが、特筆すべきはロザリオの実物が脇に展示されている点です。無原罪のマリアやモノグラムがガラス越しにも観察されますが、こういうものをファッションのアイテムなどにしてよいものでしょうか?

(秋田県立近代美術館「館長のつぶやき」)

 

②河野元昭「歌舞伎座<杮葺落四月大歌舞伎>第一部

『寿祝歌舞伎華彩 鶴寿千歳』『お祭り』『一谷嫩軍記 熊谷陣屋』」

2013410日)

 ようやく取れたのは三階席、いつも展覧会場で世話になる望遠鏡を持ってでかけました。隈健吾さんは旧歌舞伎座になるべく寄り添ったとのこと、うしろの高層ビルだけが目に新しい。「鶴寿千歳」は岡鬼太郎が昭和天皇の即位を寿ぎ作った舞踊、新開場を祝って藤十郎が鶴を舞いました。鬼太郎は東文研でお世話になった岡畏三郎先生の父君、浮世絵も専門にされた先生の江戸的エスプリは、父によって育まれたことを確信させてくれました。人間国宝は80歳を越えても、春の君・染五郎に負けず劣らずエレガントです。かつて鴈治郎と名乗っていた頃、ある祝いの会でいただいた替紋の向い藤菱入り名刺入れは僕の宝物です。「お祭り」は山王祭に取材する清元の舞踊、先ごろ亡くなった18世勘三郎に捧げられています。次男の七之助が成長著しく、その美しさは「熊谷陣屋」の相模・玉三郎を脅かさんばかり――とはいえ、勘三郎の孫で2歳の七緒八君にみな食われてしまったのでした。

(秋田県立近代美術館「館長のつぶやき」)

 

 

③河野元昭「日本橋高島屋『琳派400年記念 京都・細見美術館 琳派のきらめき トークショー』 平成中村座『陽春大歌舞伎』」

          (201552日)

 京都から始まったこの特別展も、いよいよ花のお江戸へやってきました。今日は館長・細見良行さんとのトークショーですが、出迎えてくれた方々への挨拶は後回しにして、まずは表の大ショーウィンドーを飾るディスプレーです。細見琳派作品から霊感を得て、わが京都伝統工芸大学校の学生たちが作った6点の作品が、銀座通りを行く人々の熱い視線を集めています。そのうしろには、オリジンとなった作品の大パネルが飾られて、現代青年の古典に対する挑戦といった感じです。僕も割って入ることにして、たとえば其一「藤図」VS金工コース共同制作「根っこ」に対しては、「華麗な装飾性に目を奪われる琳派草花図ですが、そこに強い生命力への希求があった事実を見逃してはならないでしょう。この美意識を、琳派の鬼才・鈴木其一もよく受け継ぎつつ、そのすべてを<花>に凝縮させました。しかし現代の若者は、文字通りその根源をなす<根>の生命力と美しさを発見して、其一に対峙しようとしています」とエールを送りました。トークショーが盛り上がったことは言うまでもありませんが、舞妓さんの踊りが終わると、聞かないで帰っちゃう人も!? 

二回目のトークを終え、館長の妹さんの招待に甘えて浅草寺境内に設えられた平成中村座へ。一度ぜひ見たいとものと憧れつつ、今までチャンスがなかったのです。平成中村座は、いまは亡き十八世中村勘三郎の「テントで歌舞伎をやりたい」という熱い思いから、江戸時代の賑わいそのままの芝居小屋として、浅草で誕生したのです。木戸口をくぐって、渡されたビニール袋に靴を入れれば、完全に江戸時代の気分です。久松一声作の新作舞踊「高坏」が実におもしろく、もうほとんど狂言です。クライマックスで背面がスルスルと開けばそこは戸外、一瞬にして桜吹雪の夜桜に変じるという趣向は、あのニューヨーク公演をちょっと思い出させたことでした。

(秋田県立近代美術館「おしゃべり名誉館長」)

 

 

 

 

  






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最終更新日  2017.02.23 06:00:04



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