今村与志雄『猫談義』4
これから時々、この『猫談義』からおもしろいネコの詩や話を紹介していくことにしたいのですが、まず初めは、やはりこれまで何度も「K11111のブログ」に登場してもらっている陸游です。今村先生は、第一章の「縁起」を陸游の「十一月四日風雨大作」(『剣南詩集』巻26)で締めくくっています。もちろん先生は、原文と読み下しに現代語訳を添えて完璧を期しているのですが、このブログではいつものように戯訳で紹介することにしましょう。ちなみに、陸游のネコ詩を全部知りたくて、『陸游集』全5冊を買っちゃったことはすでにアップしたとおりですが、これは1976年の中華書局版です。実はこれと同じ『陸游集』を先生も使っています。先生は必ず出典をちゃんと書いてくれるので、こんなことまで分かっちゃうのです。 風吹き荒れる川と湖[うみ] 雨が降ってて村暗し周りの山が山鳴りし 逆巻く波涛は吠えまくる柴チョロチョロと燃える部屋 粗末な毛氈あったかい俺はメロメロ・ネコチャンと 門出ず家に閉じこもる