静岡県島田市 『大井神社』
大井川の鎮護の神を祀り、日本三奇祭に数えられる帯祭が行われることで知られる神社。御祭神は彌都波能売神(ミツハノメノカミ)、波邇夜須比売神(ハニヤスヒメノカミ)、天照大神(アマテラスオオミカミ)。水、土、日の神で、いずれも女神であることから安産の神、女性・子供の守護神として信仰されている他、江戸時代には参勤交代の大名や飛脚が旅の安全を祈願したことから交通安全の神としても信仰されている。創建の年代は不明。しかし日本三代実録にて865年(貞観7年)に従五位下に昇叙された記述があり、1000年以上の歴史を持つことが明らかになっている。社伝によると大井川の水害に悩まされた村民が子孫繁栄と郷土発展の為、守護を祈念して創建したと言われている。元々は大井川上流に祀られていたが、度重なる洪水で島田に流れ着き、記録では1276年(建治2年)の時点で島田に鎮座していることが分かっている。1689年(元禄2年)に島田宿の発展に伴い、現在地に遷座した。1695年(元禄8年)に御神幸の神事が始まり、これが後に帯祭と呼ばれるようになる。1708年(宝永5年)に正一位の位階を賜り正一位大井大明神と称し、1854年(嘉永7年)に勅宣によって勅宣正一位大井神社と改称した。1875年(明治8年)の近代社格制度により郷社に列し、1908年(明治41年)に県社に昇格。1966年(昭和41年)に神社本庁の別表神社となり現在に至る。毎月1日にお一日参りが行われている。1月に歳旦祭、2月に節分祭、4月に雛人形焼納祭、6月にみそぎの祓い、8月に夏祭り・七夕祭、10月に例祭、12月に鎮火祭が行われている。10月に行われる例祭は3年に一度大例祭となり、日本三奇祭に数えられている帯祭が行われる。帯祭では大名行列で大奴が安産祈願の帯を大太刀に掛けて町中を練り歩く他、鹿島踊り、歌舞伎、屋台踊りが披露される。正面鳥居。手水舎。拝殿。訪れた時は周辺で歳旦祭の準備が行われていた。本殿。1863年(文久3年)に再建されたもの。諏訪立川流の名工である立川昌敬によって彫られた立派な彫刻が見られる。双龍の手水。地下から汲み上げられている清らかな御神水が湧いている。社務所。祈祷の受付はここで行われており、ここから拝殿まで渡り廊下で繋がっている。授与所。肌守、女性身体守、安産守、子供守などの各種御守り、絵馬、御札、御朱印帳といった授与品がある。大井天満宮。御祭神は菅原道真公。学業成就、合格祈願の御利益がある。社伝の前には神牛があり、体の悪い部分を祈りを込めて撫でると病が治り、頭を撫でると知恵がつくという信仰がある。1月25日に初天神、10月25日に例祭が行われている。春日神社。健御賀豆智命(タケミカヅチノミコト)、伊波比主命(イワイヌシノミコト)、天之子八根命(アメノコヤネノミコト)、比売神、金山彦命(カナヤマヒコノミコト)、他11柱の神を祀る。長寿、健康の神として信仰されている。6月5日に例祭が行われている。静霊神社。島田市出身の英霊1900余柱を祀る。4月15日に例祭、毎月5日、春分の日、秋分の日にみたままつりが行われている。大井恵比寿神社。御祭神は大国主命(オオクニヌシノミコト)、事代主命(コトシロヌシノミコト)。商売繁盛、開運招福の神として信仰されている。1月20日に初恵比寿祭、11月19日に例祭、20日に講社祭が行われている。福寿の手水鉢。享保年間に武州玉川の崇敬者が奉納した手水鉢。祓戸神社。祓戸四柱の神を祀る。5月5日に例祭が行われている。御神池。日本庭園風の造りをしていて、自然石を配し朱色の反橋が掛かっており、池には錦鯉が泳いでいる。大奴、鹿島踊りのブロンズ像。3年に一度の大例祭で行われる帯祭の大奴と鹿島踊りの姿を後世に伝える為に造られたブロンズ像。かつて島田で嫁入りすると、大井神社に参拝した後に新婦は帯を持って町中全戸に挨拶回りをするという風習があり、町の拡大に伴い挨拶回りが大変になったため、大井神社の例祭の大名行列にて大奴が持つ大太刀に帯を掛け披露するようになったという。これが帯祭の起源と言われている。やがて掛けられる帯がどんどん豪華になっていき多くの見物で賑わうようになり、練り歩く大奴の動きがどこか奇妙なことからいつしか奇祭として親しまれるようになっていったという。金属鳥居。「勅宣正一位 大井神社」と書かれた神額が掛かっている。社号碑。大井神社だけでなく、大井恵比寿神社、静霊神社の碑も立っている。宮美殿。境内にある結婚式場。大井神社に隣接し拝殿まで渡り廊下で繋がっており、神前式が挙げられるようになっている。参道の石垣。江戸時代に大井川の川越稼業の人々が、毎日仕事を終えて帰る際に河原の石を1つ持ち帰り、それを積み上げて築かれた石垣。帯塚。昔からの島田の信仰で、ここに使った帯を供養しこの塚に納め、一家の平安と安産を祈る。神橋。1713年(正徳3年)に神輿渡御の為に造られた太鼓橋。老朽化に伴い、2017年(平成29年)に架け替えが行われた。大井神社最古の燈籠。1663年(寛文3年)に造られたもので、大井神社遷座前から残る貴重な燈籠。常夜燈籠。江戸時代に造られたものを、2004年(平成16年)に復元。大井社社号標。1689年(元禄2年)に大井神社がこの地に遷座した時に立てられたものと言われている。大井大明神奉納燈籠。1703年(元禄16年)に大井神社が大井大明神と呼ばれていた頃に奉納された燈籠。拝殿前大燈籠。境内で最大の大きさを誇る燈籠。1911年(明治44年)に造られたもの。先賢碑。江戸時代に島田宿が水害に見舞われていた頃に、私財を投入し大きな防水工事を行った代官の長谷川藤兵衛長勝、長春父子2代と、「駿河記」の著者である桑原藤秦の事績を伝える為、1924年(大正13年)に建立された。↓ランキング参加中。この記事が良いと思った方はクリックしてねにほんブログ村