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2025.10.01
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カテゴリ:福岡県
読みは「じのしま」。玄界灘と響灘の境界に浮かぶ島(有人島)。

面積は1.57㎢、周囲は9.3km、人口は122人。北西から南東にかけて細長く伸びた形状をしており、島の大半は山地で遠見山、祇園山、猿毛山の3つの山がある泊地区と豊岡地区の2つの集落があり、それぞれの港に船が発着する。神湊港から渡船で行けるようになっている。1日6便。

バスやタクシー、レンタサイクルはなく、移動は徒歩のみとなっている。観光スポットはいくつかの展望台、厳島神社、牧神社などがあり、つばきロードという自然遊歩道が2つある港は釣りのスポットとなっていて、来訪者の多くは釣りに訪れている。ウニ、ワカメ、アワビなどの漁業が盛んで、島内には約6000本のヤブツバキが自生しており、椿油も生産されている。これら特産品は道の駅むなかたなどで買えるようになっている。

島名の由来は厳島神社に祀る市杵島姫神(イチキシマヒメノカミ)の名が慈島(いちきしま、じのしま)に転じてそれが島の名前として呼ばれるようになり、やがて地島という表記に変わったという説がある。1615年(元和元年)に黒田藩が幕府より命を受け、遠見山に番所を設置。黒田藩の黒田長政が参勤交代の際にこの島に立ち寄ったという史実があり、島内には長政公の由来がある殿様波止や殿様井戸がある。1711年(正徳元年)に朝鮮通信使が相島からの航海の途中に、台風に遭遇したためこの島に滞在した記録が残っている。明治時代の初期まで地島村として村政が敷かれていたが、1889年(明治22年)に宗像郡の一部となる。その後の市町村合併によって1955年(昭和30年)に玄海町、2003年(平成15年)に宗像市となった。




神湊港。ここから渡船「ニューじのしま」に乗り地島へ。地島には船着場が2つあり、泊港、白浜港のどちらかを選んで乗船券を購入する。釣りに行くなら泊港、西から東へ島歩きを楽しむなら白浜港がおすすめ。ちなみに神湊港からは地島だけでなく​大島​にも行けるようになっている。


泊港を経由して白浜港へ。渡船に乗り約25分、地島に到着。


豊岡漁港。船着場のすぐ近く、豊岡地区の漁港。






牧神社。御祭神は猿田彦命(サルタヒコノミコト)。「牧大明神」とも呼ばれる。豊岡地区に鎮座する神社で、かつての島の氏神だった。9月15日に例祭が行われている。


つばきロード(倉瀬遊歩道)。島に2つある、つばきロードと呼ばれる遊歩道の一つ。道沿いには自生のヤブツバキが群生している。ここから約1km歩いた先に倉瀬展望台があり、そこまで歩いていく。道の高低差はそこまでないが、道のりはやや長い。






倉瀬展望台。つばきロードを歩いた先にある、島の西端に位置する展望台。展望台からは間近に大島が見え、倉瀬灯台、相島、志賀島などが見える。天気が良いと沖ノ島も見えるようだが、この日は見えなかった。


倉瀬灯台。沖合に浮かぶ島に設置された自動式の灯台。夕刻を過ぎると自動で光を点灯し、電球交換も自動でできるようになっている。


高台から見た豊岡地区の町並み。ちなみにこの地区は港の名前にも名残があるように、元々は白浜と呼ばれていた。町の人々がこの集落が豊かな岡になるようにと願い、後に豊岡と名付けられた。


大師堂。遠見山の麓にある。この近くに沖ノ島展望台まで続く山道があるが、訪れた時は通行禁止になっていた。


地島小学校。島内にある唯一の学校。


孝女こやの碑。かつてこの島に住んでいた九朗右衛門という人物の娘であるこや(古也)が、大変親孝行な人物だったとのことで、それを後世に語る碑が地島小学校の近くに建てられている。


訪れた時は6月。集落にはアジサイが咲いていた。


つばきロード(遠見山遊歩道)。もう一つのつばきロード。こちらは途中から登山道となっており、島内で最も高い遠見山を登っていく必要がある。山道の途中に大敷展望台、遠見山山頂には沖ノ島展望台がある。少し道が荒れているので注意。


大敷展望台。登山道の400段の階段を登ったところにある展望台。訪れた時は天気があまり良くなく、おまけに雑草が生い茂っていて視界が遮られていたが、天気が良いと北九州方面が見渡せるそう。


沖ノ島展望台。地島で最も高い遠見山の山頂にある展望台。天気が良いと沖ノ島が見えるが、こちらも残念ながら見えず。

福岡県宗像市 『地島②』​へ続く



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最終更新日  2025.10.03 23:02:05
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