魔術はささやく『魔術はささやく』 新潮文庫 自殺かと思われる二人の女性の死。 そしてタクシーの前に飛び込んで亡くなった女性。 3つの事件にはある繋がりがあった。 逮捕されたタクシー運転手の甥、守は伯父のことを信じ 事件のことを調べるうちにその真相に迫っていた。 何か一つテーマを決めるのなら『償い』だろう。 この作品には人をだまし傷つけた人物が数人出てくる。 魔術師と呼ばれる男性は死という形で制裁を与えたのだが、 主人公の守は自分と母を傷つけた人物を苦悩しながらも生きてもらう道を選んだ。 むしろ生きることこそ償いなのかもしれない。 あちこちのレビューでよく言われていることだが、 この作品を読むと改めて宮部みゆきの少年の描き方が素晴らしいと思ってしまった。 ジャンル別一覧
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