たわけのたわごと

2014/06/13(金)12:19

地域活動は一朝一夕にはならず。しかし、一朝一夕では終わらず。

社会(70)

最近、地域活動を成功させる大切な要因の一つにようやく気が付きました。それは「信頼」です。 ミッションを実現させるためには、ビジョンや理論、知識、経験など様々なものが必要になるかもしれません。しかし、そのすべてが整っていても、「信頼」がなければ地域活動は成功しないように思います。もちろん、ビジネスにおいても信頼は大切です。しかし、市場で取引できるサービスは、「お金」がその「信頼」の構築をある程度省いてくれる場合が少なくありません。 一方、地域の人の協力を必要とし、かつ目に見える商品を販売するわけではない地域活動では、「信頼」は欠くことのできないものです。地域にはしがらみがあります。新しいものをすぐには受け入れない雰囲気もあると言っていいでしょう。そのような特徴を持つ地域を変えていくには、ただミッションが理想的ですばらしい計画であるだけでは十分ではないのです。 地域に身をおいて、既存の地域の活動に入り込み、遠回りに見えるような活動を地道に積み重ねていくことが、新しいコトを始める秘訣のような気がします。まずは、自分のミッションを遂行することに注力するのではなく、いかに既存の地域活動に協力をするか。そうして、信頼関係を築けたならば、同じことをやるにしても、「〇〇さんがやるのだから、協力するか!」となり、ハードルだった地域の特徴が、今度は強力な推進力となります。たとえ失敗をしても、信頼がある限り次回の取組への支援は継続されます。 よそ者の方がアイデアを出しやすいと言われますが、そのアイデアを形にし、一時ではなく定着させるためには、よそ者で居続けるのは得策ではないと思います。地域に関わり、地域の一員として認められることが大切です。 私の知っている人に、地域の盆踊りの練習に入り込み、おばあ様方と交流を続け、今ではおばあ様方にAKBのフォーンクッキーを踊ってもらうことに成功した人がいます。それは、彼にとってのミッションそのものでは決してありませんし、関連のあることでもありません。しかし、それだけの信頼を得られたならば、別の活動をするにも、おあばあ様方の協力が得られることは想像に難くありません。 構想や計画を描くのは、会議室でもできるかもしれませんが、地域の人との信頼関係は地域の中でしか築けません。お金のやりとりが主ではない分、ビジネスのようにスマートにはいかないのが、地域活動ではないでしょうか。 地域活動は一朝一夕にはならず。しかし、一朝一夕では終わらずです。

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