2006/09/22(金)00:56
凄味のある女
女手ひとつで子供を育てている一つ年下の友人が、店に友だちを連れて来てくれた。
子供を育てている、と言うよりも、もう育て上げた、
と言った方がいいのかも知れない。
上の子はもう成人したし、下の子も今度は大学受験だ。
どちらの学費も幼い頃からの生活費も、ほとんど一人で稼ぎ出してきた。
もうだいぶラクだよ、と笑う彼女に、
いやー、ほんといつも思うけど、アンタはエライ、尊敬する、
といつも通り感心していると、
「いや、この人の方がもっとすごいから」と連れてきた友だちを指す。
「この人なんて3人だよ、3人も一人で育てたから」
え、ほんと?
驚くわたしに、「もう2人は巣立ったから、あと一人だけどね」
と、笑いながら頷くその人。
「もうほんと、ラクなもん」
へー、いやー、これまたびっくり。すごいねー。
「3人いたときは仕事3つ掛け持ちとかしてたよ」
ひえー、ほんとにすごい。みんな偉いなあ。
「それでこの人、更に飲みに行ったりとかしてたからね、異常」
と笑う友人に、その人も、
「あの頃は立ったまま眠れるっていう特技があった」と笑って返す。
うーん。
わたしってまだまだ甘ちゃんだ。
あなたたちの凄味にはとてもじゃないけど、敵わない。