【高校野球】慶応vs桐蔭。序盤の神奈川のヤマ
TVで中継があったので、この試合は見ていました。センバツ出場の慶応と,ノーシードながら、「実は隠れ本命」の呼び声の高い桐蔭。3回戦ですが、準決勝で対戦していてもおかしくない対戦が、ここで実現。今年の神奈川は、秋と春でベスト4の顔ぶれが変わっていることがあり、早くから有力校のつぶしあいも。既にY校(秋時点の本命)vs日藤(秋準優勝)、横浜創学館(第1シード&昨夏の南神奈川準優勝)vs綾瀬(昨夏&昨秋ベスト4)の対戦もありました。 試合は3-1の接戦で桐蔭が勝ちました。序盤から好守の続出。両チームとも実際のプレーからインサイドワークまで、よく鍛えられていて、さすが実力校でした(両校とも高偏差値校でもありますし)。 桐蔭が2回にツーベースをきっかけにタイムリーで先制。慶応のエース・白村は147キロのストレートと大きなカーブを武器にしていますが、ボールが高めに抜けるなど、制球に苦心し、5回までで6四死球、81球を費やし、解説の方が、「桐蔭は白村君のモーションのくせを見抜いている。」と指摘したとおり、 かなり走ってきましたね。それこそセットの際のグラブの位置1センチくらいのものではないか?ということ。昔、元阪急・福本氏が、8ミリカメラである投手のくせを見抜き(けん制の際に口を開けるかどうか、だったそうです)、それまで盗塁できなかったのができるようになったという話もありますが、盗塁する際の投手のモーションやセットの時のくせの見抜き方って、本当に小さなことなんですね。 慶応もその後、5番植田主将のホームランで追いつきますが、桐蔭はこのすぐ後、エース左腕・能間から第二エースの右サイド・船本にスイッチ。この交代がズバリで、その後は慶応もチャンスを掴みながらも長打が出ず、創部初の1年生4番・谷田もノーヒットに。 そして7、8回に、桐蔭は先頭打者がヒットで出塁し、7回はきっちりバントで送り、5番石田のタイムリー。8回は盗塁と送りバントで3塁に進めたランナーをスクイズで帰すソツのなさで点を取り、最終回はランナーは出すも得点を許さず、桐蔭が接戦をものにしました。 慶応は、白村が序盤にコントロールが乱れてリズムに乗り切れなかったこと、打線が昨夏甲子園に出たチームに比べて非力だったことですね。「アメリカンベースボール」を標榜するチームは、人材を揃える事ができないとキツイです。今年はそれに失敗?それと桐蔭がこの試合に照準を合わせ、対策、特に白村対策を練ってましたね。前述のモーションのくせもそうですが、カーブを捨て、目線を下げて対応していました。そして7,8回の攻撃には、機動力と小技で点を取りに行く桐蔭らしさが出てました。 神奈川は高校野球熱が凄く高い土地柄で、好カードになると、外野席まで満員になりますが、今日はまさにそうでした。横高vsY校などは、「ハマの早慶戦」とまで言われるカード。その他、東海大相模など、全国的にもファンの多いチームも多いですし、近年は横浜創学館、横浜隼人、光明相模原、慶応など、新たな強豪も出てきて、激戦ぶりには拍車がかかっています。 横高は、次は明日です。