北山修はかく語れり
NHK 北山修 最後の授業-テレビのための精神分析入門-(第2回、7月27日放送より)何故、シンガーを辞め精神科医になったか。テレビは表の劇場である・日常化したテレビは情報をお茶の間という表に送り出すものである。・見やすい事。見応えのあるもの見好いものが材料になりやすいのです。 当然のことながら裏にあるはずの醜いものについては見せない。・何かしら見てはいるのでそういう裏を想像想像しない心の在り方を日常化させやすい一方、精神分析、精神医学、臨床心理学といった仕事はおそらく裏の仕事といえる。当然「表の劇場」であるテレビはこの裏のことを考えることはしないそこでマスの心を取り扱うテレビから落ちこぼれていく人達の心を取り扱いたくなった。フォーク・クルセダーズ時代に自費出版で300枚のレコードを作成。個人・友人のために歌を作っていた。それが、テレビに乗ったとたん自分のものではなくなってしまった。心の問題を取り扱ったのが始まりなのに、テレビでは歌だけが流れ、自分が置いてきぼりになったという原体験から心のある精神科医に戻った。 <重松清氏との対談で>北山:カラオケに行って、画面を見ずに曲に勝手な詞をつける、これを「クリエイティブ カラオケ」と呼んでいる重松:それって、替え歌って言いますよね(笑)北山:そう、他人から見れば「冗談」或いは「間違い」と取られかねないことが実は「創造」だったりする。 これらは、正に紙一重なのである。