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太陽仮面の日々

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2007年12月16日
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カテゴリ:思うことあって…
みけマンマさんの自殺についての投稿を読んで、カウンセラーのタマゴとして悩んでいる人のお話を聴かせていただいている立場上、自殺について考えてしまった太陽仮面です。

といっても、太陽仮面が自殺を考えたことも、太陽仮面の周りの人たちが自殺/自殺未遂したり自殺をほのめかしたことも今のところありませんので、本当に想像や得た知識でしか物を言えないのですが…。

何年か前から、日本の1年間の自殺件数が3万人を超えていること、その多くがうつ病によるものであることが言われてきた割には、政府、そして一人一人が自殺について真剣に考えられているって、胸を張っては言えないと思います。

で、何故自殺がこんなに増えてきたかというのも、不景気の影響など社会要因によるもの、そして精神疾患や精神科に対する偏見で治る病が治りにくいことが原因とはよく言われていると思いますが…。

それに加え、やはり昔から日本人が「自ら命を絶つ」ことに対して特にキリスト教国よりも寛容なことも、自殺が多いことと決して無関係でないと思いますが、これはあくまで私見で確固たる証拠はありません。

もちろん、メンタルヘルスの研究をしているお医者さんなどで自殺をほのめかしている人に対する対応法を講演している人はいます。

最近私が受けた研修でも、メンタルヘルス関係のお医者さんの講演(職場で鬱や自殺したがっている人がいる時の対応)を聴いたのですが、その中で言われていたことは、

・うつ病自体は女性の方が多いのだが、自殺に走るのは男性の方が多い
 (これは何故かは言われてませんでしたが、一般的に老後の過ごし方に対する男女の違いを見るに、きっと人間関係の改善による病気の回復が難しく、社会的な影響をもろに心に受けるのは男性の方が多いからでしょうね)

・年齢別で見てみると、中高年の自殺が多い
 (高齢化社会だから多い、というだけではないようです…体のあちこちにがたが来るでしょうし、心もストレスにより弱くなるのでしょうか心の病気にもかかりやすくなるそうです)

・前は真面目だったのに最近仕事が投げやりとか、几帳面だったはずなのに部屋や机が乱雑になってきた時はうつ病の可能性がある。それに気付いたら、「最近様子が変わってきたが(←この時、決して「変だ」「おかしい」など相手を否定しているととらえられるようなワードを使わないことが大切だそうです)どうしたのか」話を聴いてあげる必要がある。

・誰かが「自殺したい」と言った時には、何故自殺したいのか、どう自殺したいのか気持ちを真剣に聞いてあげることで自殺を回避できる可能性がある

・聞いた人一人での対応は不可能。どんなに相談者に口止めされたとしても、医者(←自殺の原因は心因性のものと言うよりは病気や薬の副作用、という方が多いので絶対必要)や家族、上司に「自殺をほのめかしていること」を言うこと

とのことでした。

あ、そういえば「3年B組金八先生」でも、「自殺を考えている人に対してどう言葉かけをするか」というロールプレイイングを行う場面がありましたね。

そこでは、「頭で考えた言葉」つまり「生きていりゃいいことあるよ」とか「楽しいことはこの世の中にたくさんあるよ」の説得は意味を成さず、「心からでた言葉」つまり「あなたが私には必要だ」のような言葉でぶつかってゆくことが大事だ、という結論になって人に対する言葉の掛け方について考えさせられたなぁ。

もっともこれはうつ病でない子どもや学生、主婦に対しては効果はあると思いますが、重いうつ病の人や家族を養うということで自分のアイデンティティを保っているお父さんたちに効果があるのかは私自身ははなはだ疑問だと思います。

で、うつ病患者や自殺をほのめかしている人自身に対して以上にサポートができていない、いやほとんどノーサポートなのが、その周りにいる家族や職場の人だと私は思うんです。
(障害者の親や特に兄弟なども同じ立場ですね)

病気の人に対して周りがすべき対応法についてはいろいろ情報はあるし、それは大切なことだと思いますが、それに対して病気の人の周りに対してどう対処したらいいのかは情報っていうのはほとんどないですね。

これは老人介護でも介護殺人などで問題になっていますが、本人の周りにいる人って、「本人の方が辛いのだから」と一人で頑張ってしまいますし、また何も事情を知らない外野の人からもそうすることを求められる。

周りの人が悩みをもっていても、どこにも吐き出すところがない、あっても「本人と違って自分は健康である」と言う罪悪感から、愚痴を言いたくても本人を悪く言っているような気がして言えない。

さらに、何かおかしいことに気付いた周りが精神科や心療内科の受診を勧めても、それらの偏見が特に強い日本においては、異常に気付いていない本人が受診を拒否するケースも多々あるそうです。

そしてことが起こってしまったら、周りから責められるのは家族や職場の仲間ですしねぇ。
本人も「自分が殺してしまった」と自分を責める傾向がありますので、うつ病になったり、連鎖的に自殺の可能性が高くなるそうです。

周りの人に対する対応法があれば、もしかしたら彼らが病気の人に対して一人で頑張る必要もなく、彼らとともに病気の人を自殺から回避できることができるだろうに…。

…でひるがえって、そんな人たちに、私には何ができるんだろうか?
心理カウンセラーのタマゴとしては、心理学を使ったカウンセリングで何かできないかなあ?

カウンセラーとしては病気を治したり生活のためのお金を上げることはできませんから、言葉で相手の考え方を柔軟にしたり、楽になったり幸せになるヒントを与えることでしょうが、果たしてより多くの人が幸せになるには、私はそれができればそれでOKなのかな?と考えることもあります。

かといって自分や家族を犠牲にしてまで何かをするなんてのは本末転倒ですしね。
ある意味ずるい考え方だと思いますけど…。

多分私は、「自分の対応はこれでいいのか?」と悩みながら自分ができることをするしかないんでしょうね…。

でも、一人でも多く「生きることは楽しい」と思えるような何かができたらいいな、と思います。
せめて来年いや今この時から、自殺者がどんどん減って行き、一人でも多くの人が「嬉しい!楽しい!幸せ!」を感じられるように祈りながら…。





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最終更新日  2007年12月16日 16時42分54秒
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