甦る 全日本女子バレーいつでもどこでも、暇があると、本屋で本を物色するのが好きだ。出張先で時間が少しあったので、本屋に行き、この本を見つけた。 もともとバレーボールには興味がない。ボディーコンタクトのないスポーツは好きではないからだ。 しかし、先日ふと見たオリンピック最終予選は引きこまれた。 画面から彼女たちの必死さ、真剣さが伝わってきた。まったく読めない攻撃、頭脳的なディフェンス、 それから毎日見つづけてしまった。 また、この本を書いたのはあの名著”帰らざる季節”を書いた吉井妙子さんじゃないか。 思わず買って、一気に読んだ。 柳本監督のマネージメント能力は特筆である。 例えば、 ”いつも彼女たちの発言や行動を観察しつづけ、問題点をチェックしておく。常に頭の中で問題点の交通整理をして、メスを入れる優先順位をつけておく。 問題点が水面下でくすぶり,表面に出てこないときは、僕が仕掛けて問題を起すんです。そして一挙に掃除してしまう。” などである。 まず、目標を高くすることを決める。 オリンピック出場が目標ではオリンピックに行くことはできない。 だから、目標はメダル。 そしてチームの要の3人の選手を選ぶ。 その3人を中心に、実力のみで選手を選考し、いろいろな形で選手のやる気を出させ、気を抜くことをゆるさない。 選手も多くの人が挫折を経験しており、それを糧に自分の役割をきちんと認識してチームを成り立たせている。 だからあの結果が出たのだと思う。 ちなみに女子のあと行われた、男子バレーは情けなかった。出場を逃しただけでなく、モティベーションのなかった韓国に勝ち、喜んでいる男子選手。彼らは女子選手の試合を見てなかったのだろうか? それとも見ても何も感じなかったのだろうか? |