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"菜翁が旨"さんのほほ~ぇむ健康ペ~ジ

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子孫繁栄の縁起物…里芋

          子孫繁栄の縁起物…里芋

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F220112我が家の里芋
秋にわが家の菜圃で掘り起こしてして、葉と茎を切り落として、土の付いたそのままで、発泡スチロールの箱に、籾殻もみがらを詰めてそのなかで保存している里芋。

こうやって納屋などの室内で春先まで保存できる。

昔は、納屋の中には深さ1メートル位の穴が掘ってあって、里芋やさつま芋を入れてその上から、籾殻もみがらを詰め込んで保存していた。

雪が融けない冬場でも1メートルも掘れば地中はかなり暖かいので芋がてる心配がない。

※   ※   ※

里芋は日本では古くから栽培されているが、原産地はインドとその周辺である。

そういえば、里芋の葉っぱはお釈迦様の回りできれいに花を咲かせている蓮の葉っぱに似ている。

にわか雨の際の雨傘代わりになるところなども…


 里芋は、親芋のまわりにに子芋が付いて、さらに子芋の先に孫芋が連なるところから、子孫繁栄の縁起物とされている。

 従って、里芋の煮物は、おせち料理には欠かすことが出来ない。

 普通、店頭には子芋が里芋として並んでいる。

 自家栽培では、子芋も孫芋も同時に煮物に使う。

 親芋は煮ても「ぐみぐみ」しているので、別にして煮て食べる。

 沢山採れたときなら、食べずに廃棄することもある。

  勿論、廃棄といっても田や畑にき込んで肥料にしてしまうのである。

※   ※   ※

 里芋の煮物の中では、イカと里芋の赤味を帯びた鼈甲べっこう色の煮付けは絶品である。

 たっぷりといかのうま味を吸って口の中でネットリと崩れる里芋、シコシコ・ムッチリとしたイカの歯応え、この煮物をぶっかける丼めしの美味さは天下一品である。

 里芋は皮をむいて湯で煮て2分位で湯を捨てる。

 イカは内臓は捨てるがコロと呼ばれるわたは残す。

 ダシ汁を入れ煮立ったところに酒と砂糖を入れ、そこに胴は筒切りに足はぶつ切りにしたイカを入れ弱火で10分間煮、そこにわたのドロドロした内容物をしごいて搾り出しよくかき混ぜて醤油を加え煮詰めて出来上がり。

※   ※   ※

 里芋の皮は、竹で編んだ細長い籠に、川底の小石を入れて、川の水の中に浸したり上げたりしながら、しごいてぐ。
 これがまた、なかなかの力の要る作業である。

 これを「ごぶる」と呼んでいる。

 こうやると、里芋の大方の皮ががれ落ちる。

 そのあと、包丁で、残りの皮をぎ落とすのである。

 左手に里芋を持ち、右手の甲で包丁の柄を持って、右手の親指と人差指で包丁の柄に近いところの刃先を里芋の皮に当てて親指を包丁に押し当てながら、左手の指と右手の薬指と小指で芋を廻しながら、右手の人差指に包丁が当たるまで芋の皮をぎ落とすのである。

 包丁は、真横に動かしていかないと、芋や自分の手に傷を負うことになる。

 カミソリでヒゲを剃るのと同じ要領である。

 このとき使う包丁は、刃先のにぶい手ごろな重みのある鉄の包丁がよい。

 いわゆる、昔の菜切り包丁である。

 こうやって皮を剥いだ里芋は、煮付けると、箸でつかもうとしてもぬるりとすりぬけ落ちるほどのぬめりがあり、更に、里芋独特のむっちり・もっちりした歯ごたえと舌触りを味わうことが出来るのである。

 お手軽に、ピーラーでいてもやはり、ぬめりやむっちり・もっちり感は少なくなってしまう。

 このような里芋なら、イカが手に入らないときには、スルメを裂いて一緒に煮ても美味しい里芋が味わえる。

 ひと手間かけただけの価値のある味わいが得られる。

 店頭に並んでいる、生や冷凍の里芋は、皮を厚めに切り落としたような形状のものが多い。

 こんな里芋は、煮ても、ぬめりやむっちり・もっちり感が少ないものが多い。

※   ※   ※

サト芋のみそ汁は、老人のたん持ちによい。慢性気管支炎、気管支拡張症などの人は、このみそ汁をたべるとよいといわれている。

※   ※   ※

 子芋のなかで、小さからず、大きからず、そして形状のよいものを、翌年の種芋として、人間にも小動物にも食べられないように、大切に保存しておくことを忘れてはならない。

自給自足の味わいのある生活の一端である。

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