バルーンアート
もう長い間頻繁に通りかかる桜台駅近くの路地がある。一軒の家のドアにいつも立派なバルーンアートが飾られている。商売に利用しているとは思われないので住人の趣味なのであろう。ふと気になってスマホ写真を撮ってみた。私はアニメにも漫画にも疎いのでこのバルーンアートの意味やキャラクターの名前も分からないが最近2か月余りの作品を時間順に掲載してみる。四つ葉のクローバなのか「3」アは何を意味するのか?ミッキーマウスだけは何とかわかるのだが?ドラえもんとアナ雪は分かるがあとはサンタクロースの孫か?かぼちゃ君が何人かいるのでハロウイーンだろうか?12月下旬となれば私にも分かります。最近のサンタさんはジェットエンジン付きの宇宙船でやってくるのかな。でもサンタって宇宙人じゃなくて北極からトナカイのそりに乗ってくるんだよね。ここからは風船を見て考えたこと。大きな催しがあるたびに多数のゴム風船がは放たれるが風船はその後どうなるのだろうか思った。山登りをする人の目安として気温は100m登るごとに0.6℃、気圧は1000m登るごとに100hPa 下がるとされている。しかしこれは比較的低い山に登る人の知識であって9000m級のエベレストに上る場合はあまり当てにはならないだろう。標高が高くなるにつれて気圧と温度がどのように変化するかは正確にはむつかしい方程式であらわされるようだが、標高と気温・気圧が載っているmotohasi.netからの数値をお借りすることにすると, 標高0m: 気温 25℃(299T) 気圧 1013h㎩(1気圧) 標高4000m: 気温 1.0℃(275T) 気圧 629hPa 標高10000m: 気温 -35℃(239T) 気圧 285hPa気体の体積、圧力、温度の間には誰でも一度は習ったことのある次の式が成立する。PV=RT(P:圧力 V: 体積 T: 絶対温度、R: 気体定数)標高0mで1Lの風船が舞い上がると体積がどのようになるかを計算してみよう。V(0m)=(299/1013)xR=0.295R V(4000m)=(275/629)xR=0.437R V(9000)=(245/28)xR=0.747R従って 標高4000mでは 0.437R/0.295R=1.48倍、 9000mでは0.747R/0.295R=2.53倍地表で膨らませた風船は富士山に持ってゆくと約1.5倍に膨れまだ風船だが、9000m近いエベレストでは2.5倍に膨らむので破れてしまうだろう。気圧以上に問題なのは温度で低温で、ゴム風船は低温ではもはやゴムとは言えず科学的にはガラス状態なので破れるのではなく壊れてしまう。結局5000mを超えると風船であることを保証できなくなる。数千メートルも上がる間に残骸も気流で広く拡散してしまい、ゴム片の落下は観測されそうもない。かと言ってかけらは宇宙の彼方へ飛び去ってゆくのではなく、かならず地球に降ってくるので 環境汚染につながることは知っておくべきである。野球場でラッキーセブンに一斉に放たれる風船は中身が空気なので上昇気流に乗らない限りすぐに落ちてくる。関西のある球団がはやらせたこの悪習は今や全国に広がってしまった。時代に逆行すると思わないでもないが如何なものだろうか。