愈々庵気まぐれ日記

2010/11/01(月)10:49

白馬への旅(最終編) 八方池

八方池下の写真は実は某所からお借りしたものですが八方尾根の脇にある八方池に映る白馬三山で、右から白馬岳、杓子岳、白馬鑓である。この白馬鑓と唐松岳の間には「不帰ノ剣」と言う深い切れ込みが有って登山者の体力と時間を奪ってしまう。かって私もここで体力を使い縦走を途中で打ち切った覚えがある。そういった思い出の山々を映す八方池を訪ねてみたいと、かねて思っていたが現在は簡単に行けるため却って実現しないでいた。 上の写真とは裏腹にこの日見たのはガスに見え隠れするケルンと這い松紅葉した低木のみであった。八方池もアルプスの岩峰ではなくガスに陰の薄い紅葉やケルンの輪郭線のみである。湖畔に下りてみると湖面に紅葉した低木の影があり、それはそれで来た甲斐があったと思った。  私が期待していたのは最初の写真の光景であった また上の光景を目にする機会があるのだろうか。今回の登山でももう私の足は限界なのだ。複雑な気持ちを胸にガスに煙るケルンを通って下山にかかった。 リフトの駅は長野オリンピックで大回転のスタート地点であったらしく"Down Hill Start  1680" のマークが記されている。1680mのここが大回転のスタート点だったのだろう。 そう言えば1998年長野オリンピックのスキー会場は白馬であった。 東京直通のバスに乗りため麓のバスセンターに下りてふと山を眺めるとジャンプ台が見えた。あの団体ジャンプで3番目に飛んだベテラン岡部選手が大失敗をして金メダルを諦めていた時、最後のジャンパー舟木選手がとてつもない大飛行をして見事逆転で金メダル。岡部選手が舟木選手に抱きついて号泣した場面は今も鮮明である。ジャンプ台が鮮やかな緑色に見えるのは夏でも練習できるように人工芝を張ってあるのだろうと想像する。着地点はふかふかのスポンジなのだろうか。いつかオスロ郊外のホルメンコーレンにあるオリンピックジャンプ台の階段を登ったことがあるがそこのジャンプ台の着地点はプールになっていて、夏季選手は水着にスキーをつけて人工芝のコースからジャンプをして水面に着水していたことを思い出した。

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