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テーマ:紅葉(774)
カテゴリ:紅葉
現在のの白樺湖は一大観光地であるがこの湖は比較的新しく、1938年工事が
開始されたが第二次大戦中中断され、完成したのは戦後間もない1946年である。 本来農業用水で、高地の水が冷たくて稲作に適さなかったため太陽光で水を 温めるための温水池であった。 1955年になって電気が開通し、今回宿泊した池の平ホテルが開業している。 このホテルは1964年昭和天皇・皇后の行幸啓、1969年には当時の皇太子・妃、 常陸宮・妃の宿泊と華々しい歴史を持つが、現在は子ども連れ中心の大衆 ホテルである。 私が初めて白樺湖を訪れたのは1958年でまだ数件の家しかなかった気がする。 当時まだこの地のことをあまり知らず、行く予定もなかったが前日単独行の 蓼科山で霧にまかれ私は山の牧場に泊めてもらって翌日ここを知ったわけだ。 その時予定外のハイキングをしたのが湖に続く下の写真の霧ヶ峰高原である。 ホテル玄関先から見る白樺湖と車山方面 この写真を見るだけでは低地に見えるが湖面の高さは海抜1416m、車山の頂上は1925mの高山なのである。 今回の旅の唯一の目的は≪黄金アカシア≫の紅葉を見ることであった。2年前に ここを訪れ、黄金アカシアの美しさに魅了された。その時知ったのは白樺湖の 関係者が北海道で黄金色に輝くニセアカシアを知り、この地に移植してどん どん増やしたのだと知った。そして私も昨年帯広近辺のフラワーガーデン巡りを したとき各所で発見することができた。そこでは秋の紅葉も美しいと知った。 リフトの両側に並ぶ黄金アカシアは見事に色図いている。リフト頂上からは 草原の下りと樹幹の下りの遊歩道がある。後者は≪黄金アカシアの森≫と名ずけ られており、白樺湖を眺めながら下ると黄金アカシアにまじかにふれられる。 黄金アカシアの紅葉と言われても葉が紅色に染まるわけではない、そこで 2年前ここを訪ねた時の私のブログ写真を引用したのが次の2枚の写真である。 確かにこちらは若々しくまだ多量に葉緑素を含んでいることがわかる。 霧が晴れて車山の頂上が見える、点のように見える丸屋根ドームはかって 天体観測に用いられていたものである。 遊歩道にはアカシアだけなく、コニファーガーデンを始め外国の針葉樹林なども ある。いろんな種類の樹木の中には紅葉し損ねたナナカマドもあるが、赤い実は あるがそれもまばらである。 先日の新聞によると今年は悪天候のせいで夏の受粉率が悪く木の実が少いそいだ。 冬を前にクマが里に下りてこないか心配である。 ホテルの周りの黄金アカシアの並木もまだ青みを残して紅葉の盛り前である。 帰りの茅野駅で特急のホームに出ると大きな黒曜石が置いてある。 この硬くて黒光りする石は太古から石器の材料で青森県の三内丸山遺跡でも 出土するらしい。この時代すでに信州と津軽で交流があったことの証明らしい。 帰路、韮崎あたりで特急≪あさま≫の窓から美しい≪甲斐駒ケ岳≫の姿が見えた。 私ははこの山容が好きでここを通るときはいつも楽しみにして眺めている。 全国に多く存在する≪駒ヶ岳」≫はみな美しい。私が見たり登ったりしたことが あるのは北海道の大沼駒ヶ岳、秋田駒ケ岳、木曽駒ケ岳それにこの甲斐駒ケ岳 で、それらは皆名山である。 雲で分かたれているがその先に南アルプスの北岳、間ノ岳、農鳥岳などが かすんで見えた。実は北岳は3192mで富士山に次いで日本第二の高さを誇る 山であるが甲府方向からは南アルプスの最高峰に見えない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.10.16 08:53:12
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