秋バラ(2)
「Ambridge Rose」 "ambridge"は辞書にも見つからないがネットで調べるとan imaginary village in the English countryside where the charactersof The Archers, a British radio programme, live and work。ラジオドラマの中に出てくる架空の村のようである。余談であるが、「イギリスで最も美しい村」と言われたCastle Combe(カッスル・クーム)のホテルの庭を連想させる。この人口300人余りの村のセンター(と言っても3本の道路が交わるところに一軒のミニパブ(?)があるだけだった)で老女主人と語り合ったのはもう35年も前のことでる。「しろたえ」名前から日本産だと思ったがやはり1971年伊丹バラ園と記されていた。「春過ぎてなつきたるらし しろたへの衣干したり天の香久山」は万葉集の名歌。「サンフレーア」 Sun flare は太陽の表面の爆発に伴って現れる炎のことで、コロナとの違いが気になったが、コロナは日食時に見える丸い太陽の周りのプラズマ発光。そういえば現在繰り返しテレビに現れるコロナウイルスも皆既日食時のモノクロ写真のようである。「カリンカ」 ロシア民謡"Kalinka(ガマズミ)からの命名「ガマズミよ、ガマズミよ、私のガマズミよ!庭には私のエゾイチゴが、エゾイチゴの実があるよああ!美しい娘さんよ、若い娘心よどうか私を好きになっておくれ!」。庭の木に向かって歌う恋歌にふさわしいバラである。「アキト」ドイツ産で”Akito"と綴る。ヨーロッパ系の言語にこの語はないようでネット上でもいろいろ言われている。イギリス産のプリンセス・ミチコと言う今の上皇后に捧げられたバラが有名なので私は今の上皇・昭仁殿下に捧げられた名ではないかと思っている。Akihitoを英語、フランス語、ドイツ語で読んでみると”hi"はいずれもきわめて弱く「アキート」としか聞こえないのではなかろうか。私の勝手な思い込みであるが当たっていそうな気がする。なおエディンバラ公、プリンス・オブ・ウエールズなどのように皇族貴族は苗字を持たずファーストネームで呼ばれる。日本の皇族も苗字は持っていないはずである。上皇陛下の科学論文を読んだことがあるが"akihito"と書されているだけであった。「アイスバーグ」 バラの中のバラと言われる名花。「氷山」を意味するこの華やかなバラはいつどこのバラ園に行っても咲いている気がする。確かに北極海やアラスカで見た氷河から流れ出し大海のあちこちに漂う氷山(iceberg)の群れはこんな感じである。「ユリイカ」 "Eureka"は、古代ギリシア語「見つける」という動詞の一人称単数完了形である。「私は見つけた」「分かったぞ」の意味で、動詞の形だけで主語、時制、単複を表現でき、ある意味では便利である。アルキメデスが浮力に関する「アルキメデスの原理」を考え付いた風呂の中で叫んだとされているが、ギリシャ人が湯船に入ったということはあまり聞いたことが無いので後世の作り話ではなかろうか。「ブライダルピンク」 この形、大きさ、上品で清潔な色相、万人の描く花嫁のイメージであろう。文句のつけようのない名付けである。