新宿バスディーポ・バスタ新宿
4月5日所用があって新宿に出た。新しく新宿南口にバスセンターができたと報じられたので冷やかしに行ってみた。まず甲州街道に面した新宿駅南口に出てみると目の前に高いビルと高架通路のようなものが道路の反対側に立ちはだかる。JR新宿駅南口(かって甲州口と呼んでいた気がする)は甲州街道の跨線橋で線路の上は広い空間であった。ここにJRがいろんな設備を作った。まず高い建物は新宿ミライナタワーと呼ばれる複合商業施設、この中にはNEWoMan(ニューマンと読むのだろうか)という食べ物街、そしてその隣に2階JR改札口、3,4階にバス・タクシーセンターが4月4日に開業したばかり。東京という大都会では前日オープンしたばかりと言うのにもう大変な人の群れ、しかも異常に高い割合で外国人旅行者が吸い込まれている。今年1月にここを通った時、橋の上に何やら歩道橋みたいな物が作られていると思ったがバスセンターには屋根がないのでそう見えたものと分かった。バスセンターは《バスタ新宿》言う名前らしい。一日340万人が利用するという新宿駅は成り行きで膨張し過ぎてしまって混沌の極み、なんとこのエリアから出発する長距離バスは約1600便で始発点は19箇所もあった。なれない利用者にとって悩みの種だった。これを今回この《バスタ新宿》に集約したというのだ。当然ながらその規模は日本(世界?)一になってしまった。JRを出て甲州街道を横断するとそこからエスカレーターで3階に向かう。3階はTourist Information Center、タクシー乗り場となっているが現在タクシー乗り場はまだ閑散としている。4階に上がると広いオープンエヤーの広場はぐるりとバスの乗り場で囲まれている。広場の中央部に出口が有り、その穴から次々とバスが全国に散らばってゆく。この一つの穴を一日1600台のバスが通ると思うと変な気がする。バス待合所、発券所も同じフロアに有り、開業2日目というのにもうムンムンする混雑、それもかなりの割合で外国人観光客。確かに19箇所にも分散していたのでは外国人旅行者にとってはパズルだろう。それにしても新宿駅の混沌ぶりは特別でこの日も迷っている一組の旅行者を案内した。といっても東京に半世紀住んでいる私にも分かるはずもない。私の台詞は"I can find out for you, just follow me"。構内をうろついている内に彼らは"I found it, thank you"と言って去っていった。それにしても今時の旅行者は大抵スマートフォン片手に行動している。オリンピック会場もそうらしいがここも木材をモチーフにした内装である。 案内板と言い発券所と言いバス停というよりは空港の感じ。発券所から外に出ると乗り場にはこんな感じの案内板がある。21.00発の博多行の案内がこの時間(10.54)にもう表示されている。そして出発広場からは私が東京で一番贔屓の代々木のNTTビルが指呼の距離。反対側の直下は新宿駅南口である。以下は余談であるが、この《バスタ新宿》のネーミング、品がないと思うのは私だけだろうか。少しだけ調べてみると、公募名で11人がこの愛称を提案したとか。単純にバスとタクシーのターミナル、ここから星のように全国にバスが出てゆく(バス+スター)、など日本人得意の語呂合わせであるが《スタバ新宿》とか《パスタ新宿》とか揶揄する人も多いと聞く。"Bust Shinjuku"(新宿なんてぶっ壊せ)でないことを祈っておこう。