党名・支持政党なし
前ブログで「支持政党なし」という名の政党の戦略について試算してみた。この党は東京選挙区に4人の候補者を立てているが当選は期待していないだろう。比例区には2名の候補者を立てている。かって北海道の選挙で10万票近い得票実績があると言うので、比例区では一名の当選が期待できる。このケースを試算したのが前ブログの(B)例で、党としては1200万円の供託金負担で1名の代議士を生むことになる。どうせ当選が期待できないなら東京選挙区では候補者2名にしておけば供託金没収は600万円で済む。しかし当然ながらポスターは2枚分になる。4枚のポスターのデザインは一言一句違わないのだから1枚でも伝わる情報量は同じである。4枚並びの効果はあるのだろうか。比例代表の選挙公報は勿論いくら金を出しても一枚しか出せない。よく注意してみると左下の部分に候補者の名前が見える、二人目はさらに小さな文字で最後の行に申し訳程度に記してある。党というからには2名以上の候補者を必用とするのでが無かろうか、1名なら単なる無所属ということになる。 比例区公報次に東京選挙区の選挙公報を見てみよう。こちらには4名の候補者がおり、全く同じ内容デザインの広報であるが、さすがに個人を選ぶ選挙区選挙では個人名が必用らしく右から2行目には候補者名が記されている。さらによく注意すると中央部「指示政党なし」の上に小さく個人名が見える。多分内容が全く同一ではいけない選挙管理委員会の規制があるのだろう。 東京選挙区公報 以上「支持政党なし」党について検証したが、例えば東京で当選者が無く、比例区で1人当選した場合1200万円の供託金は没収されるが、以後政党交付金、政務調査費、歳費など合わせると6年間で大きな収入となるだろう。もちろん家族旅行、子供の絵本、別荘代などには使えない。結果: 最終結果としては当選者0比例区の得票は325932票で1名の当選にも及ばなかった。ちなみに比例区で791281票の社民党でも当選枠は一人で党首も涙を呑んだ。結果として「支持する政党なし」は一人も当選者を出せなかったので2400万円の供託金を無駄にしたことになる。やはり地道に政治活動をした方が良さそうだ。7月12日付記最終得票数統計(総投票数 56,007,303票)自民 20,114,788票 民進 11,750,965票 公明 7,572,960票共産 6,016,195票 お維新 5,153,584票 社民 1,536,238票生活 1,067,300票 こころ 734,024票 改革 580,653票諸派 1,480,593票 社民党と生活の党がそれぞれ1名の当選者を出している。