イヴァン・リンス/Ivan Lins オブリガード!
イヴァン・リンスの来日公演を1年半ぶりに観てきました。前回の来日ライブレポートは↓http://plaza.rakuten.co.jp/tajin/diary/200710120000/ ブルーノートにて彼の最終日前日と最終日を観てきました。自分にとっては彼は世界で一番尊敬するミュージシャンだったのでちょっと無理して2日続けて行ってきました。今回一番の収穫は愛読している「Ivan Lins Songbook」にサインをもらえたことと、2日続けてライブとサイン会に行ったので彼に覚えてもらったことです。ライブ後のサイン会にCDではなく、彼の楽譜を持っていったのは自分くらいだけだったので覚えてくれたのかも知れません。日本では出版されていないので「これどこで手に入れたの?」と不思議がられました。「このSongbookは自分にとって音楽/作曲のバイブル/教科書でした」というようなことを伝えたら喜んでくれました。一生の宝物/家宝ができました。ライブは2日観て、毎セットすこしずつ演奏曲も違ったので彼の名曲のほとんどを聴けました。MCで今回ツアーで30曲近く用意していると言ってました。今、彼は世界ツアーの途中でインドネシア、シンガポール、日本と来て、これからベルギー、スペインへと行くらしいです。特に印象に残っている曲は、、「Daquilo Que Eu Sei」大好きなこの曲で毎回スタート。「Rei Do Carnaval」めずらしくアルバム「Modo Livre」から。「Setembro」素晴らしい転調の曲。はねたリズムのアレンジになってました。「Velas」新しいアレンジで生まれ変わっていて素晴らしかった!今回一番出来。「Passarela No Ar」「Depois Dos Temporais」新譜の美しいハーモニーの曲。「4×3 」新曲で、めずらしく3連の曲。なかなか良かったです。「Lua Soberana」一番好きな曲。転調につぐ転調でやっぱりかっこいい。他に記憶しているので「Meu Pais」「Madalena」「Love Dance」「Dinorah,Dinorah」「Desesperar Jamais」「Comecar De Novo」「Ai,Ai,Ai,Ai,Ai」「Abre Alas」「Lembra De Mim」などの有名曲をやってくれました。あと、思ったのは彼は素晴らしいバンドメンバーに恵まれているなということでした。それは彼の才能だけでなく、彼の素晴らしい人柄によるものだと思います。特に今回はサックスのマルセロ・マルチンスが本当に熱い素晴らしい演奏をしてくれました。初めのまだ客席の空気が固い時に彼の演奏で一気に沸くことが多々あったし、今回ギターがいなかったので大丈夫かなと思ったのですが、そんな心配も忘れてしまうほど、彼の貢献は大きかったと思います。また、ドラムのテオリマの右手の刻みが相変わらず凄かったし、ネマのベース、マルコのキーボードもしっかりイヴァンを支えてました。イヴァンもおなじみのエアトロンボーンやタンボリン演奏、スキャットなどを見せてくれました。新しくヴォーカルのハーモナイザーのようなエフェクトを使ってコーラスをみせてくれる場面も。メインでありながら、まわりのメンバーをたてて力を引き出せつつ、彼自身も楽しみながら演奏していたのが印象的でした。今回、意外だったのが特別ゲストでトロンボーンの村田陽一さんが飛び入りしてたことです。パッと渡された譜面をみながら、すぐにメンバーにとけ込んで演奏してました。すばらしい!!最終日ラストは、2回もアンコールに応えてくれて、通常より2、30分長くやってくれました。ありえない、、すごくラッキーでした。曲もたくさん聴けたし、お客さんもかなりヒートアップ。最高の一言でした。。。最後の方は目に見えてイヴァンは疲れてそうに見えましたが、ふっ切れて最後まで頑張ってくれました。(今たしか、64、5歳のはず、若い。。。)しかも、その後サイン会までやってくれ、嫌な顔一つせず、一人一人に本当に時間を使って丁寧に接してくれてました。感服です。。。特に印象に残っているのが、すべての人に油性ペンでサインをしたあと、そのインクが他に付かないように口でフーフーして乾かそうとしてくれていたことです。今までいろんなミュージシャンや有名人のサイン会行ったと思いますが、正直、そんなことまで心配りしてくれる人はまずいないです。。たぶん、無意識でやってたと思いますが、そんなところにも彼の人柄の良さが滲み出ていたなと思いました。彼は音楽的にも人格的にも自分にとっては生涯かけて目指したいなと思える心の師的存在です。オブリガード!!イヴァン!