2012/11/30(金)20:16
「銀河英雄伝説 (10) 落日篇」 田中芳樹
「皇妃ヒルデガルドばんざい!」
…新帝国暦〇〇三年、ラインハルト・フォン・ローエングラムは、身重のヒルダと挙式した。
全宇宙を支配する覇者の婚礼にふさわしく、
高官たちの祝福の歓声が新帝都フェザーンにひびきわたった。
これで無事、皇子が誕生すれば、ローエングラム王朝は平和と繁栄につつまれるはずであった。
だが、式も終わらぬうちにオーベルシュタインは意外な報告をもたらした。
惑星ハイネセンで反国家的暴動の発生!
「吉事は延期できるが、凶事はそうはゆかぬ」
ラインハルトは決然と起ち上がった…。
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いよいよ最終巻。
あぁ終わってしまった…(涙)
なんだか長かったようで短かった全10巻でしたね…。
なんていうか、人の生って儚いものだなぁ。。
二人の英雄ラインハルトとヤンが、戦争でではなく、
全く違う要因でそれぞれ短い生涯を終えてしまった…ということが、
なんとも皮肉というか哀しいというか。。
ラインハルトが亡くなった後のヒルダの言葉、
「皇帝(カイザー)は病死なさったのではありません。皇帝は命数を費いはたして亡くなったのです。…」
に涙ポロリです…
あとに残ったヒルダ、ミッターマイヤー、ミュラー等はこれからいろいろ苦労がありそうですが、
でもきっとヒルダなら大丈夫だよね…(と信じたい)
しかし、この巻で一番目立ってたのは、ビッテンフェルトだと思う(笑)
オーベルシュタインとの大ゲンカとか、
最終巻にしてビッちゃんの魅力爆発!って感じでしたね!
(いやもちろん今までも結構目立ってたけどさ…)
ビッテンフェルト家の家訓、
『他人をほめるときは大きな声で、悪口をいうときはより大きな声で』って…ww
ご先祖さまもビッテンフェルトと同じような性格だったんですね(笑)
…っていうか、ビッちゃん、いつも声がデカイけど(笑)
オーベルシュタインの遺言も笑えました。
最期までちゃんとワンコのことを気にかけてるオベ(笑)
う~んオーベルシュタイン、最期まで謎な人だったなぁ~(^_^;)
ユリアンは本当に成長しましたね!
立派にヤンの遺志を継いでる。
ただシェーンコップが…(T_T)
シェーンコップには、ユリアン、カリンという若いカップルを横で冷やかしながら、
いいおじいちゃんになって欲しかったです。。
シェーンコップのような、殺しても死ななさそうなタイプの人間の死が、
なんだか一番ショックですよね。。
銀英伝、10年ぶりくらいの再読でしたが、やっぱり何度読んでも面白い!
キャラクターもみんな魅力的だし、艦隊戦もとても臨場感があって迫力満点。
ワタシの中ではもう完全に殿堂入りの作品です
特に最後の一行 「…伝説が終わり、歴史がはじまる」 は名文すぎる…(凄く好き!)
今度は20年後くらいに再読してみようかな(笑)
外伝の方もこれからボチボチと再読していきたいと思います