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2007.10.23
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テーマ:旅と飛行機(487)
 最近よく耳にする「マイレージプログラム」。お客さまが飛行機に乗って旅した距離(マイル)を積算し、その合計距離に応じて航空券やプレゼントが受けられるというサービスです。メートル・キログラム法を用いる日本ではあまりなじみがありませんが、「マイル」とは欧米でよく使われる距離を測る単位で、1マイルは約1.6kmです。

 日本航空でも"JALマイレージバンク"を提供しており、現在700万人の方にご利用いただいます。もう、皆さんの間でも知名度は抜群ですよね? ちなみに日本航空が運航する一番長い路線は東京-サンパウロ間で約 1万8000km=1万1000マイル、総飛行時間は21時間以上! もあるんですよ。

 さて、本題に戻って、飛行機はどこまで飛べるかというと、1回の給油で最も長く飛行できるのは国際線仕様のボーイング747-400型機で、最長航続距離は約1万2000kmです。そのため、東京からサンパウロに向かうためには一度ニューヨークやロサンゼルスに着陸し給油を行います。飛行機が遠くまで飛ぶには機体全体の重さ、燃料、エンジンの燃費などさまざまな要素が影響します。

 おりしも今年はオリンピック前年ですが、陸上選手の体つきを思い出してください。マラソンランナーは非常に体の細い選手が多いと思いませんか? 飛行機も同様で、小さくて軽い飛行機の方がエンジンの燃費も良くなり長距離を飛べますが、積み込める燃料に限界があります。その反面、多くの燃料を積み込もうと機体を大きくしていけば、飛行機全体の重量はどんどん重くなり、燃費が悪くなって長距離を飛ぶことはできません。実際の飛行機でも総重量の約半分が燃料の重さだといわれています。

 また、航空会社としてはただ遠くまで飛ぶだけ、というわけにはいきませんので、お客さまにもお乗りいただかなくてはなりませんし、貨物も積まなければなりません。そうすると、飛行機に搭載できる燃料は制限されてきます。通常、飛行機の燃料は左右の主翼と胴体の一部分に入れられますが、ボーイング747-400型機の一部の機体では飛行機の後ろにある水平尾翼の一部も燃料タンクになっており、より長い距離の飛行を可能にしています。

 飛行機がどこまでも遠くに飛べれば乗り継ぎ無しでスムーズな旅ができるようになるのに・・・・・・。しかし、地球の1周の距離は約4万km。ということはその半分の2万kmを飛行できれば、地球上のすべての場所に乗り継ぎ無しで行けるということになりますね。飛行機の機体とエンジンがさらに進化すれば、そんな日もそう遠くはないかもしれません。

最長航続距離
B747-400(国際)        12300Km
B747-400(国内)        4170Km
B777-200           4740Km
B767-300           5280Km
MD-11            11480Km

文=足原 靖(日本航空羽田整備工場)





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最終更新日  2007.10.23 08:31:37
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