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2009.02.03
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カテゴリ:趣味・趣向 関係
残るは食欲  阿川佐和子マガジンハウス
「クロワッサン」誌上で2006年5月から2007年12月まで絶大な人気を誇る連載読物をまとめた第一弾、待望の刊行本である。ちなみに連載はいまだ継続中です。
佐和子の食欲、それは、悪友?ダンフミが呟いた「愛欲と物欲を捨てた今、自分と俗世を結ぶ唯一の絆は食欲のみ」から始まる。しかし、佐和子には自身はそこまで欲は捨ててはいない、と自負しているところ、蕎麦・トンカツ・ローストビーフから豆腐・玉子、生姜に茗荷、そしてカブにタマネギ、さらにはケーキにスイカ、まだまだあるぞ、ワインにビール、そして革命的なカクテルまで。冷蔵庫に死蔵されたミイラ食材を生き返らせ、セクシーで孤独なホヤを一人でいただく。食欲全開、今日も幸せ。食欲こそが人生だ。
「先日、久しぶりにローストビーフを焼いたら、これがまことにおいしかった。やっぱり私は料理のセンスがあるんじゃないかと思い直した。焼きたてのローストビーフを包丁で薄く切り、口に入れたとたんに叫んだ。『私は天才かっ!』」とのたまう。まさに佐和子節極め利極上の食エッセイ集です。電車の中・暇な時の時間つぶしには最高の書です。

スープ・オペラ  阿川佐和子新潮文庫
ルイ。独身。35歳。女手ひとつで育ててくれた叔母さんが、還暦を前に突然の恋に落ちて出奔。一人残されたルイの家には、ひょんなことから二人の独身男が転がり込んできた。初老だけどモテモテのトニーさんと、年下の気弱な康介。唯一の共通点はスープ好き。一つ屋根の下で暮らすことになった、そんな三人の関係は。そして叔母さんの恋の行方は?温かくキュートで少しだけ辛口の物語。
佐和子さんものには前出のエッセイを含めて纏めて集約し改めて発行されるものが多い、でも、小説も結構面白い、「ギョットちゃんの冒険」「もしかして愛だった」etc.etc.総じて悲恋?者がなんとなく感じられます、自身を移しているのかも・・・、小説の筋はやはりお父さんの血筋かな・・・。





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最終更新日  2009.02.03 08:25:07
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