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2010/01/02(土)07:51

『京の初詣』

「京」ものがたり(140)

「ちょっと言いたくなる京都通」として奥深い京都の良さや 京都の人も知らない情報などをおりまぜながら、 わかりやすく紐解いていきたいと思います。 ぜひ身近に京都を感じてください。 今回のテーマは『京の初詣』です。 ・その年の、一番ええ方角の神社仏閣に詣でるんどす。 ・自分のお願い事にあわせて、選んでおくれやす。 ■ その年の、一番ええ方角の神社仏閣に詣でるんどす。 初詣は昔、恵方(えほう)参りとも言われていました。 恵方とは、その年の干支に基づいた、歳徳神(としとくしん)がいるたたり神が来ない縁起の良い方角のこと。 この最も縁起が良いとされる方向にある神社仏閣へ詣でると、年神から福が与えられると考えられていたそうです。 しかし近年ではそういった習慣も薄れ、有名な寺社へ参るのが一般的になっています。 そもそも初詣は、古代のころ大晦日の夕方から氏神様の社に籠ったり、神社の前で年を越していた「年籠(としこもり)」が由来と考えられています。 現在の一般の人々が大晦日の夜にお寺で除夜の鐘を聞き、元日に神社にお参りする初詣が一般化したのは近年のこと。 また以前は、初詣というと元旦に限られたものでしたが、今では、松の内(1月7日)までにすませておけば良いとされています。 ちなみに、参拝の時にパンパンと打つ拍手ですが「かしわで」と呼ぶのは、実は間違いなのだとか。 ある時代に拍の字を柏と間違われたことによるもので、昔に食べ物を柏の葉に乗せて供した際に、おかわりの合図としてパンパンと手を叩いたことに由来する言葉であるといわれています。 よって「柏手(かしわで)」ではなく、「拍手(はくしゅ)」が正しいそうです。 ちなみに正しい参拝の作法は「二礼二拍手(はくしゅ)一礼」です。 ■ 自分のお願い事にあわせて、選んでおくれやす。 京都には、たくさんの神社仏閣があります。 ここでは、京都の人気初詣スポットをご紹介しましょう。 京都で最も初詣客が多いのが、京都市の伏見区にある伏見稲荷大社です。 現在参拝数は全国でも4位で、初詣の参詣者ランキングには必ず上位にランクインする神社です。 境内の東にある稲荷山には、有名な「千本鳥居」が山を取り囲むように約4キロも続き、五穀豊穣、商売繁盛、交通安全といったご利益があるため、初詣客には自営業者の人が多いそうです。 次に、嵯峨嵐山の初詣といえば野宮神社です。 縁結び、進学の神として人気が高いだけでなく、境内の苔と周辺の竹林が美しいことでも広く知られています。 続いては、北野天満宮。学問の神様・菅原道真公を祀っているだけあって、合格祈願で訪れる方が多いです。 次は、平安神宮です。 大晦日から元旦にかけて燈篭灯される境内は圧巻。元旦は、開運厄除の祈願で多くの人が訪れます。 そして京都の初詣で忘れてならないのが、八坂神社です。 京都では“祇園さん”の愛称で親しまれているこの神社は、疫病除けや無病息災で有名。 また祇園は八坂神社の門前町として栄えたところでもあり、芸妓さんや舞妓さんたちをはじめ、京都の人たちからも厚い崇敬を受けています。 大晦日には、火縄におけら火をつけて帰り、昔はその火でお雑煮を炊いたという「おけら参り」も有名です。 美しい古都に思いを馳せつつ、おいしいお茶を飲みながら     はんなりとした時間を過ごしてみませんか。 宇治茶 伊藤 久右衛門 今度の初詣は、ご自分の祈願したい内容と恵方にある神社仏閣を意識して、お出かけされてはいかがでしょうか。

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