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2010.08.03
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カテゴリ:その他 雑関係
水と太陽が成す盛夏の恵み---御塩浜(みしおはま)の採かん作業
 五十鈴川の河口では、夏の風物詩、水と太陽が神宮の祓いには欠かせない塩を作っています。入浜式塩田の御塩浜では土用塩と呼ばれる大潮を見計らって、河口に設けられた樋門を開け放ち、潮水を入れます。このあたりは五十鈴川の川水と伊勢湾の海水が混じる汽水域で、汐合と呼ばれています。
 そして一年のうちで最も暑い土用の頃、潮水をたっぷりと含んだ御塩浜を天日で乾燥させ、塩の結品を採る作業を繰り返して、塩分2、3パーセントの水を10パーセント以上に濃度を高めた「かん水」にするのです。そのかん水を煮つめ、さらに焼き固めたものが「御塩」となります。神域を清めた五十鈴川は、今度は塩の結晶となって、祓いに使われるのです。
 かん水を取るには、豊かな森がもたらすミネラルをたっぷりと含んだ五十川のカッと照りつける夏の太陽光が必要です。どちらが欠けても神さまに捧げるのにふさわしい御塩はできません。白衣姿の作業員らは空模様を眺め、御塩浜の乾き具合を確かめ、作業を進めていきます。
 「晴天続きの時は作業日数が11日でかん水が42樽取れたこともありますが、天候に恵まれない年は3日しか作業が出来ず、9樽ということもあります」とは御塩浜を管理する神宮司廰調度課。それだけに、「太陽のありがたみが自然とわかります」。五十鈴川の水に支えられた塩作りは、太陽神をイメージする天照大神をまつる伊勢神宮の夏の大切な営みなのです。
 盛夏、豊かな清流の季節でもありました。





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最終更新日  2010.08.03 07:33:23
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