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カテゴリ:HAWAIIのこといろいろ
(2-1から続く)
それではなぜハワイに虹が多いかについてお話しします。 ハワイは雨が降ってもすぐに陽が注ぐため、虹が発生しやすいということです。 では雲はできてもすぐ散ってしまうのかというと決してそうではありません。貿易風の風上側にあたる諸島の北東側の山麓にはたいてい厚い雲の海ができています。ハワイ島ではこの雲海は、島の東にある最大の町ヒロの明かりを遮り、夜空を暗くしてマウナ・ケア山頂に建設された天文台群の観測に際して覆いの役割を果たしています。 ハワイの雲は輪郭がはっきりとしていて強いイメージを与えるものが多いようです。その理由は空気が澄んでいて大気中に浮かぶ塵(ちり)の乱反射が少ないため、シャープに見えることが一因です。また、ハワイ諸島の西南部では山で雨を降らせたあとの乾いた風が吹き抜けるため、晴天率が高く、抜けるような青空が出現しやすいという特徴もあります。このように空気の透明性が高いと、空も雲もはっきりとした色合いになります。このことはサンライズやサンセットの美しさにも寄与しています。 ハワイ諸島は星の観測においても地球上で恵まれたロケーションにあります。北緯20度ほどに位置する島々は北半球の星はもちろん、南半球の星の大半を観察することができます。その割合は星空全体のおよそ80%に及び、北極星と南十字星の両方を観察するこができます。恵まれた気象条件と緯度、光害の少なさ、山頂アクセスの容易さなど、諸条件が揃ったマウナ・ケア山頂は、そのため、世界各国の天文台が林立するきわめて恵まれたスポットなのです。 ただし、山頂は先住ハワイ人の聖地でもあります。彼らが自然の目印だけで長距離航海を行うとき、星々は重要なナビゲーターでした。なかでもホークーパア(北極星)やマカリイ(すばる)は長距離航海でのナビゲーションにおける基点ともいうべき重要な存在でしたから、星々にちなむ神話も数多く創られました。 今日、地球全体を覆う温暖化の影響はハワイにも及んでいます。冬場は貿易風の影響力が弱まるため、はっきりとしない天気が続き、ときに長雨となることもあります。その現象が少しずつ長く現れるようになっているのではないかと思えるここ数年のハワイの気候ですが、基本的に美しい空は健在です。ハワイに行かれたならぜひ空にも目を向けてください。 今日のお話は如何でしたか、参考になりましたでしょうか!!! A Hui Hou!(じゃまたね!) 【ハワイ一口メモ】 虹のハワイ ハワイ州はレインボー・ステイト(虹の州)とも呼ばれていて、車のナンバーブレートまで虹がデザインされています.また、ハワイ大学のスポーツチームはレインボー・ウォリアーズ、レインボー・ワヒネといった名前がつけられています。 ハワイの虹が特徴的なのは、水の分子が大きく、くっきりとした色の虹となりやすいためですが、時に主となる虹(主虹)がさらに反射してふたつめの虹(副虹)をつくることもあります。ハワイの人々にとって、雨は「天の恵み(ブレッシング)」なのですが、ふたつの虹もまた、恵みを呼ぶものと信じられています。 参考文献 ハワイ州観光協会 go-hawaii Aloha Street Hawaiian Breeze LaniLani ハワイ州観光局/ビッグ・アイランド観光局 iHeart Hawaii Hawaiiの自然と文化 近藤純夫 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.10.28 08:39:54
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