|
カテゴリ:カテゴリ未分類
Arpège(アルページュ)というレストランでランチをいただいた。 ここは非常にユニークなレストランである。というのは、パリで10軒しかないミシュラン3つ星の一つであるのみならず、野菜専門のレストランだからだ。 シェフのアラン・パッサール氏は、1986年にArpègeを開店し、わずか10年後の1996年に3つ星まで昇りつめた。彼は肉料理を得意としていたが、2001年に突然、野菜専門のレストランに転向する。これは、フランス料理界に大きな衝撃をもたらしたという。肉料理はフランス料理の根幹であり、それを否定することは、フランス料理自体を否定するといっても過言ではないからだ。だが、Arpègeは3つ星を維持し、現在に至るまでそれを保っている。果たして、肉を使わない3つ星料理とはどのようなものなのか、興味があった。
次から次へと、趣向を凝らした料理が運ばれてくる。一部、海老やアンチョビを用いた料理はあるが、肉は全く無く、あくまで主役は野菜だ。だが、フランス料理らしい凝った味付けもあって、物足りなさは感じない。それどころか、最終的に皿の数を数えたところ、何と16品。ランチ専用の、最もリーズナブルなコースでさえ、この充実ぶりだ。ディナーのグランド・メニューは果たしてどんなものなのだろうか。
すっかり満腹になって、店を出る。野菜だけで勝負して、最高峰の3つ星を維持する店の実力を体感した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 10, 2017 02:00:26 AM
コメント(0) | コメントを書く |