古代の暦
椿日本の古代の暦は太陰太陽暦である。太陰とは月のことで、月の満ち欠けを基に、一方で太陽の運行を考え合わせて作られたのが太陰太陽暦である。日本の旧暦、中国暦、ギリシャ暦はみな太陰太陽暦で、イスラム暦は月の満ち欠けによる太陰暦である。月が地球を一周する周期に極近い長さを一カ月としている。太陽の周りを地球が一周する期間、つまり一太陽年は、365,24日、したがって太陰太陽暦の12カ月と、一太陽年とでは11日のくい違いが生じる。それを調節するために、19年に7回、一か月を増やす、閏月をおく。閏月のある年は、一年が13カ月になる。この19年七閏法は、古代ギリシャでも古代中国でも用いられていた。現在では、日本書紀などの暦日の干支表や、現行の太陽暦に換算する表によって、コンピューターが計算したものが何種類か刊行されている。たとえば日本書紀の、神武天皇何月何日の干支が何であって、それは太陽暦(グレゴリオ暦)に換算すると、西暦何年何月であるかが、即判るわけだ。