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2020.04.23
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カテゴリ:漫画


僕もそうだけど,男の子というは「ルフィとうずまきナルト,どっちが強い?」とか「ジョナサン・ジョースターと鬼舞辻無惨が戦ったら,どうなる?」いう話が好きだ。
たとえば,古代ローマではライオン対トラの試合を見世物としていたそうな。勝率は,体が大きく,群れではなく単独で狩りをするトラの方が高かったそうだが,古代から人間はこういうことをしていた。
こういう最強の動物は何か,をテーマにした格闘漫画,『真・異種格闘大戦』を読んだのでネタバレ感想を書いていく。


真・異種格闘大戦【地上最強の生物は誰だ】 1巻【電子書籍】[ 相原コージ ]

ざっとあらすじを説明すると,物語冒頭で強矢・鋼(ごうや・はがね)は格闘技のチャンピオンだけが出場できる大会に出場し,決勝戦でアレクサンダー・スターリン(たぶん,モデルはアレクサンダー・カレリン)に勝利し,人類最強となるのだ。
最強となった鋼だが,次は人間だけではなく,アフリカで行われるライオンだとかトラの出場する地上最強の生物を決める格闘大会に出場することになる。

ここまでが,だいたい2話目くらいの展開だった。この時点で僕は,「きっとこの漫画はヒト代表として大会に出場した鋼が,次々と猛獣と戦っていくんだろうなぁ・・・」と思ったが,早々にこの予想ははずれてしまう。
主人公かと思われた鋼だが,一回戦でカバに負け,死亡してしまうのだ・・・。
この後,物語は動物たちがトーナメントで最強を決めるということになる。ただ,普通に動物たちが戦うだけだと物語もなにもないので,普通にライオンだとかトラは互いに会話をしていたりする。また,ゴリラに至っては黒帯を身につけていて柔術を使ったりする。


真・異種格闘大戦【地上最強の生物は誰だ】 3巻【電子書籍】[ 相原コージ ]

人間不在の格闘大会なんて盛り上がるのか,と思ったものの,それでも全10巻,7年にもわたる連載をしているというのは驚かされる。
ただ,どうしても物語性が必要なのか,随所に人間は登場している。例えば,選手として登場するイヌは元闘犬なのだが,飼主だった人間との絆があった。また,ゴリラは人間から教わった柔術を使う。
そんな動物たちの中,もっとも深く描かれているのがシマウマのチェ・ゼブラである。たぶん,チェ・ゲバラから名前を借用したのだろうが,「草食動物が肉食動物に食われる世界は間違っている」と革命を志し,その革命のために格闘大会に出場していたりするし,「対戦相手の強さを取り込むため」に相手の肉を食べたりする。
このゼブラは決勝戦でライオンと戦うほか,ヒクイドリ,ワニ,オオトカゲなんかと戦って勝ち上がっており,強さの箔づけがなされている。
実質的な主役はこのシマウマ,チェ・ゼブラだろう。仲間たちとの交流だとか,過去の掘り下げがかなり描かれている。


真・異種格闘大戦【地上最強の生物は誰だ】 2巻【電子書籍】[ 相原コージ ]


最終的に,決勝戦はシマウマのチェ・ゼブラとライオンのキング・オブ・キングスの試合ということになる。(なお,トラは1回戦で敗退。)
百獣の王,ライオンの強さはいちいち説明しなくていいだろう。本作でも,インドサイやアフリカ象を秒殺し,柔術使いのゴリラにも勝利している。
特に柔術ゴリラ対ライオンの試合はかなり盛り上がり,ゴリラに柔術を教えた人間とゴリラの交流のほか,ネコ科の柔軟な体を持ち,必殺の牙と爪を持つライオンに対し,相手と密着しなければならない関節技は通じるのか,と非常に面白かった

さて,最終回だけど,激闘の末,ゼブラは試合中に立ったまま死亡してしまうものだ。しかし,何度倒れても立ち上がるゼブラに恐怖したライオンは恐怖でたてがみが真っ白になってしまうのだ。
こうしてチェ・ゼブラは決勝戦で死んでしまったものの,彼の革命の心はシマウマの心に残り,シマウマは肉食獣と戦い,追い払えるだけの力を得て物語は完結する。

感想として,著者の相原コージは梶原一騎のファンだったからか,随所に梶原漫画のリスペクトが見られる。たとえば,決勝戦,チェ・ゼブラに試合では勝ったものの,ライオンのたてがみが真っ白になったのは『あしたのジョー』のリスペクトだろう。早々に死んでしまったとはいえ,人間代表として大会に出た剛矢鋼もライバルの吾代力を殺してしまったという悲しい過去があったりする。
僕みたいな,梶原漫画ファンは楽しめるだろう。




(1巻44頁。構図がまんま力石の死に慟哭するジョーと同じ)

我ながら,驚くのがこういう人間不在・・・とまではいかないが,ほぼ動物だけの漫画をよく読み続けられたものだと思う。
なぜ読み続けられたのかと言えば,それは物語がどう終わるのか,それが非常に気になったからである。
たとえば,人間である剛矢鋼が決勝まで勝ち残って優勝する・・・,そんな漫画でも良かったとは思うのだ。これでも,各動物の特徴や,もし戦えばどうすればいい,などのうんちくを語ることはできたはずだ。
しかし,本作はそうしなかった。人間である剛矢鋼は一回戦で早々に敗退することで野生動物の強さを強調した。実際,そうだろうとは思うのだ。人間の最大の武器は知恵にあり,これで戦えば最強の動物である。さらに素手でも人間が最強でありたい,というのはいささか強欲するぎる。そういう意味で,人間が早々に敗退したのは英断だったといえるだろう。
ふと思い出したのが,吉川英治の小説『宮本武蔵』である。村で暴れまくっていた武蔵を,知略で拘束し,木に縛り付けた沢庵和尚の発言である。別に人間は虎より弱くてもいいのだ。





なお,話の合間に動物に関するうんちくが語られるのだが,正確なのかどうか・・・。
最近の漫画だと,『テラフォーマーズ』だとか『キリングバイツ』みたいな,動物だとか虫だののうんちくを語りながら動物の力を移植した改造人間たちが戦う漫画があるけれど,こういう漫画が好きな人なら楽しめるだろう。



キリングバイツ(1)【電子書籍】[ 村田真哉 ]



真・異種格闘大戦【地上最強の生物は誰だ】 10巻【電子書籍】[ 相原コージ ]





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最終更新日  2023.07.31 10:44:52
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