|
テーマ:法律(493)
カテゴリ:法律
田舎で弁護士やっていると,売り上げにかなりの比重をしめることになるであろう交通事故であるが,けっこうマニアックな所も多い。
交通事故の依頼を受けると,いつも何かを調べながらやっているような気がするのだが,知識不足を痛感するところである。なので,経験不足を補うために本を読むのだが,今回買ったのは『実務家が陥りやすい交通事故事件の落とし穴』である。 実務家が陥りやすい交通事故事件の落とし穴 [ 坂東総合法律事務所 ] 内容について簡単に目次を抜き出すと,おおよそこんな感じ。 第1章 損害賠償責任 第1 自動車事故の責任 第2 共同不法行為 第3 消滅時効等 第2章 損害算定 第1 積極損害 第2 消極損害 第3 逸失利益等 第4 過失相殺 第5 損益相殺等 第3章 交通事故と保険 第1 自賠責保険 第2 任意保険 1 賠償責任保険 2 人身傷害保険 3 搭乗者傷害保険 4 無保険者傷害保険等 5 他車運転特約 6 車両保険 7 弁護士費用特約 内容的には,。Q&A方式で,架空の事案に対して間違えやすい回答と,正しい回答の2つが提示される,という形になっている。 読んでいて,「へへっ,この程度知っているよ」という事案もあるが,「やばっ,俺はこんな勘違いしてるわぁ・・・」と,冷や汗が出るような事案もある。 どの事案で勘違いをしていたのか,ここで書くのは恥ずかしいから列挙する気はないが,1つだけ上げるとすると,「飲酒後に刑事罰にならない程度のアルコールを帯びて運転した場合,車両保険はもらえるのか?」という話(本書251頁以下)。 この点については,以前のブログでも勘違いをしていた記事を書いたので恥の上塗りにはなるまい(2020年7月22日の日記) このほか,飛び石の賠償はどうするのか,好意同乗で減額されるケースの整理だとか,色々と参考になる。 これは持論なのだが,良い例を書いてある本よりも,ときとして悪い例を書いてある本の方が参考になるときがある。 「こうしたら失敗する」,というのを知っていればそんな失敗を避けることができるかも知れないからだ。 なので,この本は僕にちょうど良かった,というべきだろう。 個人的に,僕が一番弱いのは第3章の保険システムのところかなぁ。 一回読んだだけだとまだ頭の中で整理しきれていないところもある。 すべてを頭に入れると言うより,困ったときに何度か読むために座右においておこう。 実務家が陥りやすい交通事故事件の落とし穴 [ 坂東総合法律事務所 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.08.20 15:28:19
コメント(0) | コメントを書く
[法律] カテゴリの最新記事
|