2009/03/12(木)19:26
想定内の想定外
寝坊した。
13時までに、たまプラーザの小学校に行かなければいけない。
いつもは6時間目の授業だから14時半までに行けばよいのだが、
今日は授業ではなく昼休みの自主稽古に立ち会う。
何故なら本番のクラブ発表まであと二日。
まだ一度も最初から最後まで通してない。
今日は昼休みが多めにとれる日なので最初から最後まで本番通りにやる「通し稽古」をするというのでバイト休んで立ち会う。
が、
寝坊した…
13時に着くには12時発の快速に乗らなければいけない。
家のドアから駅のホームまで約20分。
家を出た時点で11時45分。
とにかく出る。
・・・・
!?
乗れた…
何と駅までの信号が全部青!
・・・・
こんなことってあるのだろうか?
とにかく、
ありがたい。
神様が
子供達のために自分を間に合わさせてくれた。
のかな?と思ったが、
そう思うことにした。
なので、間に合わせてくれて、
ありがたい。
神様に指名されたので俄然テンションがあがる。
電車の中でひとりひとりに対するアドバイスを考えながら情景を整理していく。
しかし、如何せん相手は小学生。
どんなことをしでかすかわからない。
思い付く限りの想定外のケースを想像し、対策をたてる。
きっとセリフを覚えていない子もいるだろう、段取りを忘れちゃっている子もいるだろう、緊張して声が出なくなる子もいるだろう、あらゆるハプニングを想定する。
いずれにせよ、子供達はやる気があるので、やる気さえあれば何とかなる。
しかし、
想定外のことは必ず起きる。
言わば想定外なハプニングが起こるという事も想定内に入れていかなければいけない。
無事到着。今日の練習場所は本番と同じ体育館の舞台。
もう、ちらほら集まっている。
子供にしろ、お年寄りにしろ、アマチュアにしろ、プロにしろ、演劇未経験者にしろ、
モチベーションの高い人たちと芝居をつくるのは本当に楽しい。
クラブ顧問の先生到着で早速稽古開始。
よーし!!
集中力を高める。
「先生、五年生がいません!」
・・・・
五年生は12人中3人。
しまった!そうだ、今は授業じゃなくて休み時間だ!
このハプニングは想像してなかった。
聞けば委員会活動に召集されたらしい…
しかし、想定外も想定内。
「いない人の所は私が声を入れますから、その人がいると思ってやってください!」
クラブ顧問の先生が声だけで代役することに。
さすが想定外のスペシャリスト。自分が代役をやろうと思ったが全体を見ていてほしいと言われたので我慢する。
この芝居は2人のおばけが主役。
あれ?さっき2人ともいたのに1人いない!?
と、
うしろで別の団体が何やら今年転任する先生のお別れ会のリハーサルをはじめた。
!?
今から通し稽古が始まろうというその時に、
うしろから主役の1人の子が朗々と、その先生との思い出を読み上げる声が聞こえる。
え?そっち!?
休み時間なので決して拘束力はない。
うーん、想定外。
しかしそれも想定内…
結局、クラブ顧問の先生は4人の声の代役と照明操作で大忙し。
・・・・・・・・
「うるさいなぁ…」
!?
気が付くと体育館中、子供で溢れかえっている…
そりゃそうだ、休み時間なんだから。
みんなの集中力が目に見えて落ちていく。
想定外・・・・・・・・
いや、これも・・・・
わざと舞台から離れ
「聞こえないよ!ここまでここまで!」と一喝して、
どうにかこうにか、
最後までいった…
ありがたい…
少し時間が余ったので、最後の場面だけをもう一回稽古できた。
ありがたい。
しかし、
甘かった。
が、しかし、
おもしろかった。
想定外の出来事。
それをも想定内にしてしまえば、
何か、たのしめる。
もしかして人生も同じか?
なるほど…
おもしろい事を教わった。
子供たち。
ありがたい。
しかし、本番はもっと想定外が、あるだろう。
うーん、こわ…
あ、いや、
ありがたい…
お父さんとお母さんが自分に命を与えてくれた。
ありがたい。
おじいちゃんとおばあちゃんがお父さんとお母さんに命を与えてくれた。
ありがたい。
生きてることはお陰様。
ありがたい。