カテゴリ:結構昔の?消防関係
てぶり(手振り)…火災現場などのベランダや窓から手を振って、助けを求めている要救助者の事を指します。
この要救助者は、煙や火炎・相当な熱気から逃れようと必死で、極限状態に追い込まれていますので、安易に飛び降りようとします。 迅速にはしご車や三連ばしごなどで救出、出来ればいいんですが、どうしても時間が掛かりますので、救助作業と併行して要救助者に声掛けや頭上に放水して、少しでも要救助者を楽にさせ、落ち着かせます! 安全マットなどが準備出来る時は、安全マットも併用します。 手振りなどの自力歩行出来る、要救助者ばかりではありませんので、(救助)人命検索と言って物言わぬ要救助者を探し出さなければなりません! 火災現場での人命検索は、検索する隊員の援護注水(筒先)と照明担当が必要となります。…火炎の中で、照明の電源ブレーカーはすでに、落ちています。 無闇に放水するのではなく、以前書き込んだ、煙に押された低所の空気の層…中性帯を利用して、出火点や建物内部の状況を確認します。 濃煙内の検索要領も以前、濃煙からの脱出方法でお教えしましたよね! 我々は使用出来る時間は短いですが、空気呼吸器を使用します。 水中メガネのような面体と呼ばれる物の着装は、進入直前に行い、無駄な空気の消費を抑えます。 もっとも大切な事は、ペアーで行動しますので、空気残量から算出される活動時間を短い隊員に合わせます。 状況も刻々と変化しますので、空気残量の確認は怠れません!…海猿の世界と一緒ですが…こちらはわずかながら空気がある可能性をひめていますが、有毒なガスもあります。 空気呼吸器は、空気残圧が少なくなるとベルやホイッスル音などの警報が鳴りますので、警報が鳴ればただちに緊急脱出しなければなりません。 進入は、以前書き込んだ通り、姿勢を低くし、壁などに沿ってすり足で進入して行き、両手、両足を大きく伸ばし、五感も働かせ有効な検索をしなければなりません! 照明や援護注水も有効に使わなければなりません。 要救助者のいると思われる部屋の区画などは、関係者などから情報を得、階段口、窓際、行き止まり箇所、便所、風呂場、押入れなどに重点を置いて、検索して行きます。 要救助者は、煙や火炎から逃げようとしますので、上記の場所に逃げ込む事が多いのです。 救助の優先順位は、要救助者が視認出来、緊急を要する者を最優先とし、多数傷病者が発生した場合は、重傷者、子供(20歳以上のお子さんは、該当しませんので、悪しからず!)、婦人、老人などの順番です。 古いお話ですが、タワーリングインフェルノの映画をご覧になった方は、ご存知ですよね! 内部から進入出来るとは限りませんので、窓からの進入、ベランダ、バルコニーからの進入も考えなければなりません。 運良く要救助者を発見出来ました! 後は、色々ある救出方法の中から、要救助者が負傷していれば、症状を悪化させない方法で、CPAの場合可能であれば、救命処置を実施します。 じゃあ、みなさんが要救助者にならない事をお祈りしますね! ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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