Li-ion充電池は本来二重三重の安全装置のバックアップを得て使用されるべき物ですが、懐中電灯で使うLi-ion充電池はその安全装置をかなり省いていて、その替わりに使用する人自らその安全装置の代わりを行わなくてはいけないちょっと面倒な電池なんです。
もちろん何もメリットがないのにそんな面倒な電池が売られるわけがありません、最大のメリットは安全装置を人間に肩代わりして貰うことにより安価に製造できると言うことがあるでしょう、他にも、
- 安全装置を省いた分のスペースで電池容量を増やせる、
- どんなライトに使われるか分からないから個々の機器に専用となる安全装置は乗せられない、
等が考えられます、
近年「自己責任」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、懐中電灯にLi-ion充電池を使う場合は正にこの「自己責任」において使うという事を胸に刻んでおきましょう。
つまり何が起ころうとも他人へ(メーカーはもちろん私へも)責を押しつけることは出来ないと考えましょう、
もし「そんな面倒な電池は使いたくない」と思ったらもちろん使わないという選択肢もあなたにはあるのですから。
さて、それでも自己責任に置いてLi-ion充電池を懐中電灯に使おうと思っている人には私の知ってる限りのアドバイスは出来ます、いくつかまとめておきますので参考にしてください、
- 過放電は絶対禁止
- 充電する際は外気温が0℃~45℃を絶対守る
- 外装被覆が破れたら使用禁止
- 万が一にもショートさせない
過放電は絶対禁止
Li-ion充電池は過放電させると電解液の成分が変わり電池を収めている缶を腐食させ穴が空き電解液が漏れる恐れがあります、充電中にこれが発生するともちろん火災になっておおかしくはありません
充電する際は外気温が0℃~45℃を絶対守る
氷点下より低い温度で充電すると電池内部にリチウム金属が析出します、リチウム金属はご存じのようにマグネシウム同様可燃性の高い金属で、それは燃えると言うよりほとんど爆発のような燃焼を起こします。
私の住んでいる秋田では朝起きたら部屋の気温が氷点下になることが無いともいえません、またそんなとき部屋の中では問題なくても小屋やガレージ等で充電しないとも限りません。
逆に真夏は熱による缶体の破損が心配されます、夏場に自動車内でスプレー缶や100円ライターが爆発したニュースを見たことがある人は多いと思いますが、Li-ion充電池も同様に危険だと考えましょう。
外装被覆が破れたら使用禁止
万が一にもショートさせない
Li-ion充電池をショートさせるとアルカリ電池やNi-MH充電池とは比較にならないほどの電流を一気に流します、これも通常はいろいろな機器に組み込まれる際にヒューズを搭載しておくのですがもちろん懐中電灯用のLi-ion充電池には搭載されていないと思って良いでしょう。
以上がLi-ion充電池を懐中電灯に使うときに特に気をつけて欲しい点ですが、このほかにもこれは重要だ!という事があったら随時追加していきます、また皆様からも何か新しい情報があったら教えてください。