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2007年12月02日
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カテゴリ:テレビ番組・映画
パウエルやライスが国務長官になり,次期大統領候補者にオバマ氏が立候補するなど,政治的には50年代のキング牧師の夢(彼の1963年の「I have a Dream」の演説はウェブ上で聞くことができる。英語字幕付きはこちら)がようやく実現した印象のあるアメリカ。しかし,ハリケーン・カトリーナの被害の様子やサブプライムローン問題の背景としてテレビに映し出されるのは,大抵貧しい黒人ばかり。実際はどうなのか少し気になっていたところ,たまたまBSドキュメンタリーの「50年目のリトルロック~アメリカ 消えぬ人種差別~」(11月23日放送)を見た。

南部のある高校の様子を追ったドキュメンタリーなのだが,まず黒人生徒の置かれた現状に驚いた。「身内の誰かが刑務所に入っている人?」と聞かれると,教室のほとんどの生徒が手を挙げる。「身内の誰かが殺された人?」という質問でも半数が手を挙げ,殺害の悲惨な様子が打ち明けられる。ある生徒は水道が止められた家で生活しており,周りは空き家だらけ。これがアフリカの貧しい国ではなく先進国アメリカでの話とは・・・


この高校は南部リトルロックにあるセントラル高校で,1957年に公民権運動史上に残る事件「リトルロック危機」が起きた場所。この年,黒人生徒の入学をめぐって地元州政府と連邦政府が対立し,黒人生徒9人が連邦陸軍に守られて初登校を果たした。その後セントラル高校は共学となり,卒業後その黒人生徒9人はそれぞれの分野で成功を収めた。

あの「危機」から今年でちょうど50周年を迎えるセントラル高校では盛大な記念式典が行われ,クリントン元大統領が講演を行うなど高校は祝賀ムードに包まれている。高校の建物が描かれた記念貨まで鋳造されている。

あの黒人生徒9人の中の1人だった女性も母校を訪れ,教室で授業する。しかし女性はしばらくして話すのを止め,一人の生徒を当てる。「この教室,何か変じゃない?」最初その生徒は何を聞かれているのかわからなかったが,周りを見回した後迷いながらこう答える。「白人と黒人が別々に座ってる,ってこと?」教室には白けた空気が流れる。「私たちがしてきたのはこんなことのためだったの?」と女性はうなだれる。

黒人生徒が半数以上を占めているにもかかわらず,白人生徒との間には大きな溝がある。有名大学に進学しセントラル高校を進学校として有名にしている白人生徒と,「south」の綴りすら分からず就職もまともにできない黒人生徒。初の黒人生徒会長になった生徒は「この高校には2つの高校があるようなものだ」と話す。

アメリカでは差別意識はもっと隠されているのだろうと思っていたので,ここまであからさまな分離があることに驚いた。日本でも深刻化する一方の格差の問題が,ここでは人種間の乖離をさらに悪化させているのだろう。

もちろん,このドキュメンタリーはアメリカの局所を映したものでしかない。しかし,よりによって式典が行われるような象徴的な場所でこれほどまでに分かり易い構図ができてしまっているところに,この問題の根深さを改めて思い知らされた。



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最終更新日  2008年05月17日 16時10分54秒
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