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2009年02月25日
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カテゴリ:戯言


夢について。といっても将来的な願望の話ではなく,夜見る幻覚のほう。日本語の「夢」と英語の「Dream」の両方にこの2つの意味があるのでこの2つには全人類的に何か普遍的なつながりがあるのかもと思っていたが,日本語の「夢」が「将来の希望」といった意味で使われ始めたのは近代以降らしい。おそらく,英語に引きずられて出てきたのだろう。

ともかく,私は「夢」という語がこの2つを表すことにいつもちょっとした違和感を感じてきた。というのも,希望にあふれた将来の「夢」に対して,夜見る「夢」のほうは私にとってどちらかと言えば「悪夢」の類であることがほとんどなので,その間にどうしてもギャップを感じてしまう。人は毎夜夢を見ていると言われるが,幸い熟睡できているためか,私はたいてい自分の見た夢を覚えていない。しかし,朝起きた後も覚えているような夢はたいてい,必死に何かから逃げる夢や階段を踏み外してガクッとくる夢だったりして,楽しくなるようなものはあまりない気がする。

久しぶりに最近見た夢も残念ながら嫌な夢だったが,朝起きて感じたのが「やけによくできた話だった」ということ。起きた時にツッコミを入れたくなるような脈絡のない話の場合が多いなか,今回はまるで筋立てがあらかじめ吟味されていたかのように,最後のオチに向かって伏線がいくつも張られている「プロット」のようなものさえ感じた。

私が見た夢である以上,私の体の中から生まれたものには違いない。しかし私は小説など書いたこともなく,ちょっとした作り話をすることさえかなり苦手。そんな私がなぜきちっとしたストーリーのある夢を見ることができるのか。ひょっとしたら,起きている間に無意識のうちに脳のどこかで今日見る夢の構成がひそかに練られていて,それを寝ている私の脳に見せていたりするのではないか。

しかし,どうやらそれは私の妄想のようだ。Wikipediaによると,脳の中ではレム睡眠時に「PGO波という鋸波状の脳波が、視床下部にある端網様体や、後頭葉にかけて現れ」,「このPGOが海馬などを刺激して記憶を引き出し、大脳皮質に夢を映し出すと考えられている」らしい。つまり夢は前もって作られているのではなく,あくまで夢を見ている瞬間に記憶などを元に作られているようだ。今回はそれが偶然つじつまの合う結果になったのだろう。あるいは,たまたま起きた時によくできた話だと感じただけで,実際には大した話ではなかったのかもしれない。いずれにしても,夢は見た後に急速に記憶から消えていくので,今はもうほとんど思い出すことができない。

被験者が見た画像(上段)とコンピューターによる再現画像(下段)
もっとも,近い将来には一度見た夢を起きた後に再確認することも可能になるかもしれない。昨年末に新聞やテレビでも取り上げられていたが,京都の国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は,人が目で見ている視覚情報を読み取り,コンピューター上で画像として再現することに成功したという。記号や文字の画像を見ている被験者の血流の変化をMRIで読み取り,画像を見せたわずか4秒後にはコンピューターで再現できたらしい。上の画像は,上段は被験者が実際に見た画像で,下段はコンピューターによる再現画像だが,その精度の高さには驚かされる。ATRは「同じ手法を用いて、心的イメージや夢のような物理的には存在しない主観的体験を、画像として客観的に取り出せる可能性がある」としているが,この画像を見るとそんなこともあながち夢物語ではない気がしてくる。

ただこの技術,使われ方次第ではかなり不気味な世の中にもなりそう。MRIと言えば巨大なトンネルのなかにベッドごと入っていくイメージがあるが,今ではコンパクトMRIと呼ばれるものもあるようだし,さらに小型化・軽量化がなされれば人の血流の変化も簡単に読み取ることができるようになるだろう。いずれは離れていても他人の脳の活動を盗み見ることもできるようになるかもしれない。そうなれば頭の中で考えていることなど他人に筒抜けとなり,プライバシーなどあったものではない・・・。



とりあえず話を夢に戻すと,もう1つ疑問なのが,体にとって夢にはどんな働きがあるのかということ。Wikipediaによると,夢は不要な情報を消去している(忘れている)時に見ているという説と,逆に必要な情報を忘れないための活動の時に見ているという説が有力らしいが,まだ議論のあるところらしい。ただ現象としては,「夢に迷う脳」などでも書かれているようだが,夢を見ている時の脳の状態は精神錯乱の脳の状態に近いというからおもしろい。

狂気と呼ぶのは抵抗があるが,荒唐無稽な設定をほとんど疑問を持たずに受け入れてしまう夢の中の自分は,確かに考えてみればかなりおかしな状態にあると言える。そもそも,私たちはなぜ毎晩騙され続け,夢を現実だと認識してしまうのか。設定が昔だったりするから記憶もある程度働いているはずなのに,これまでにも夢を見てきたという記憶だけは失われてしまっているかのようだ。いわばニセの視覚や聴覚などの刺激にこれほど凝りもせず騙され続けていることを考えると,押井守のアニメ映画のように(「GHOST IN THE SHELL」だったか?テレビで紹介されていたものをちょっと見ただけで気味が悪くなったので,本編は見ていないが・・・)すりかえられた記憶を現実と思い込み何の疑問も持たず生活してしまう,といったことも将来起こり得る気さえする。

もっとも,起きている時には私たちはそうそう騙されることはない。意識していなくても,環境のちょっとした変化を敏感に嗅ぎ取る注意力を私たちは持っている。ただ,起きていても,その注意力が一時的に失われる場合がある。この間「ためしてガッテン」で振り込め詐欺の回があったが,焦りなどで脳の額のあたりにある「前頭極(前頭葉の先端)」が活性化すると,理性を抑えつけ,判断を狂わせてしまうという。頭では振り込め詐欺だとわかった後も,電話のただならぬ調子で否応なくその活性化が起こってしまうというから驚きだ。

この注意散漫な状態はひょっとしたら夢を見ているときの脳に近いのではないかと思ったが,そうでもないようだ。心理学ジャーナリストの佐々木正悟氏は,睡眠時の海馬と前頭葉の状態を自身のブログで次のように書いている。「睡眠中でも『海馬』は活動していて(夢見)、しかし、前頭葉の活動は著しく不活発であり(注意喚起システムの不活性)、したがって、夢ではどんなおかしな事が起きていても疑いを抱かず(前頭葉による注意・懐疑・批判精神が働かない)、かなり印象的な夢でも、目が覚めるとよく覚えていない(海馬という記憶システムは作動していても、『注意システム』が働かないために、覚えておくべきスポットを絞れない)」。夢を見ている時は前頭葉は不活発とのことなので,前頭葉の1部の前頭極が活性化する振り込め詐欺の場合とはやはり異なるのだろう。もっとも,「前頭葉による注意・懐疑・批判精神」というのは注意力を失わせるはずの前頭極の働きとは正反対なので,前頭葉のなかでも前頭極だけは違った働きをしているのかもしれないが。

いずれにしても,悪夢はできるだけ見たくないものだ。ノンレム睡眠と(夢を見ている)レム睡眠は90分程度の周期で反復しているようなので,うまいことノンレム睡眠中に起きるようにすれば夢を覚えていることはなさそうだが・・・

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最終更新日  2009年02月27日 19時38分34秒
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