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カテゴリ:健康
少し古い本ですが、「 命の暗号 」 という筑波大学の村上和雄教授が書かれた本があります。 遺伝子について分かりやすく書かれた本です。 最近は、「世界一受けたい授業」という番組にもでられたそうですが、 この先生の本は、本当にわかりやすいのでどれか1冊お読みになられると勉強になります。 体の細胞というのは、体重1kg当り約1兆個あるそうです。 ですから、体重60kgの人なら、約60兆個の細胞がある訳ですが、 その細胞1個1個に、遺伝子(DNA)があり、それらはすべて全く同じ遺伝子情報が 組み込まれているのだそうです。 その細胞1個の核に含まれる遺伝子情報は、30億文字の化学の文字で表され 仮にこれを本にすると、千ページの本が千冊分になる量なのだそうです。 しかし、すべて同じ遺伝子であるにもかかわらず、髪になったり爪になったり歯になったりと、 遺伝子のプログラムによってキチンと正常に肉体を形成していきます。不思議ですよねぇ。 村上教授は、これらの現象を 「 スイッチのON・OFF 」 という表現を使って説明されます。 手の場所では手の遺伝子情報のスイッチがONになっていて、 目の場所では目の遺伝子情報がONになっている、 という考え方です。 とても、シンプルで分かりやすいですよね。 逆に、そのスイッチが間違ってOFFになってしまっていたら、 OFFの場所なのにONになってしまったらどうでしょう? 手の指が1本少なかったり、お尻に穴がなかったり、 産まれてすぐにアトピーが発症したり、脳に障害が起こったり...。 赤ちゃんとして産まれてくるまでに、受精した1個の細胞が、約3兆個の細胞に増えていきます。 その間、遺伝子は正確にその膨大な情報をコピーしていくのですが、 この過程の中で ” 侵入者 ” が入ったらどうでしょう? 人間を創る遺伝子のプログラムの、たった1%でも間違ってしまうと 重度の障害をもってしまうそうです。 ほんのわずかなプログラムの伝達ミスが、 生まれてくる赤ちゃんの将来を大きく狂わせてしまいます。 その犯人の一つが、「化学物質」なのです。 「環境ホルモン」と呼ばれる有害化学物質は、その何らかの作用により 遺伝子情報が正常に伝わるのを阻害し、 人体に深刻な悪影響を及ぼしていると考えられます。 本来、胎児は、お母さんの胎盤により、羊水の中で それらの有害物質から身を守ることができるように出来ているはずなのですが、 今はその防御も破られる場合が多いようです。 それは、妊婦さんの羊水からも判断することができます。 続きはまた明日。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/10/28 06:56:42 AM
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